【文学研究科】2019年度シラバス
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科目名東洋史学演習1-2三国遺事を読み直す担当者名博士(文学)早大李成市東洋史学コース2単位秋学期火曜日4時限1年以上―――授業概要三国遺事は高麗の僧一然によって1280年代に編纂された。三国史記と同様に936年に滅亡した後百済以前の歴史を対象としながらも、儒教史観ともいうべき三国史記とは異なり、三国(新羅・高句麗・百済)以前の古くにさかのぼる歴史を扱い、さらには仏教関係記事を中心に、信仰、習俗、説話、詩歌など、広く社会・文化に関わる史料をふんだんに採録していることから、ときには三国史記以上の価値評価がなされることがある。ただし、様々な逸書の引用や難解な仏教関係記事、文体、編纂の不統一などによって、その解釈は容易でない。まずは、歴史資料として扱う前に、同書が編纂された時代の文脈の中での記述内容に留意しながら、従来の解釈や注釈を批判的に検討し、三国遺事の文献としての性格を見極めたい。授業の到達目標三国遺事の精読を通して、従来の三国遺事に対する解釈や訳注の問題点を具体的に見出す。成績評価方法試験0%なし。レポート0%なし。平常点100%教場における訳注の分担発表および分担箇所の原稿提出。その他0%なし。科目名東洋史学演習2-1北京大学蔵西漢竹書の研究担当者名博士(文学)早大工藤元男東洋史学コース2単位春学期木曜日4時限1年以上―――授業概要近年、中国の北京大学が入手した西漢簡牘を講読する。本資料には種々の典籍が含まれるが、中でも趙正書は始皇帝に関する新史料として注目されている。本演習ではこれを逐字的に解読することによって、従来の伝世文献では分からなかった始皇帝臨終直前の史実の再検討を行う。授業の到達目標中国古代史に関する出土文字資料をどのように“史料化”して新たな歴史学を開拓すべきかを考えるトレーニングとする。演習では各自の作成したレジュメを全員で検討する。成績評価方法報告者の毎回の報告で評価する科目名東洋史学演習2-2北京大学蔵西漢竹書の研究担当者名博士(文学)早大工藤元男東洋史学コース2単位秋学期木曜日4時限1年以上―――授業概要近年、中国の北京大学が入手した西漢簡牘を講読する。本資料には種々の典籍が含まれるが、中でも趙正書は始皇帝に関する新史料として注目されている。本演習ではこれを逐字的に解読することによって、従来の伝世文献では分からなかった始皇帝臨終直前の史実の再検討を行う。授業の到達目標出土文字資料をどのように“史料化”して新たな歴史学を開拓すべきかを考えるトレーニングとする成績評価方法報告者の毎回の報告で評価する科目名東洋史学演習3-1史料研究担当者名博士(文学)早大飯山知保東洋史学コース2単位春学期木曜日4時限1年以上―――授業概要受講生各自が輪番に自分の研究課題と関係する史料を提示し、その史料に即して参加者全員で読解を試みる。研究課題の行論とは別に、史料そのものがもつ情報を可能な限り明らかにすることが目的である。授業の到達目標東洋史研究における史料批判の問題を扱い、文献史料による実証史学の手法を習得する。成績評価方法試験0%なしレポート0%なし平常点100%担当時の報告を評価する。その他0%なし備考・関連URLなし東洋史学コース―246―

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