【文学研究科】2019年度シラバス
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科目名東洋哲学研究2近世内丹法基礎文献研究(張伯端著・翁葆光注・戴起宗疏悟真篇注疏を読む)担当者名森由利亜東洋哲学コース2単位秋学期月曜日2時限1年以上―――授業概要中国近世における道家的修養術の歴史において張伯端悟真篇は極めて重要な位置をしめる。しかし、その内容は本文および注のいずれに関しても、正確に理解されているとは言い難いのが現状であろう。ここでは、戴起宗悟真篇註疏によりながら、特に翁葆光注と張伯端の本文との主旨の違いに注目しつつ読解を進めてゆく。悟真篇という文献をいかに読むかについて模索する授業である。あらかじめ答えがあって与えられるような内容ではないので、自分自身で何かをつかみ取れるようにしなくてはならない。授業の到達目標広くは、中国近世の内丹法に通暁し、近世神仙家文献を読む上での基礎力を養うことを目標とする。成績評価方法試験0%行わない。レポート40%授業の内容に応じて課題を設定し、学期末に提出していただきます。平常点60%発表担当箇所については本文語釈訓読現代語訳から構成されるレジュメを提出していただきます。これらの資料準備と発表内容によって評価を加えます。その他0%なし科目名東洋哲学研究3古典中国の形成と王莽担当者名文学博士(筑波大)渡邉義浩東洋哲学コース2単位春学期火曜日2時限1年以上―――授業概要本講義は、古典中国の形成過程とそのなかにおける王莽の重要性を講義するものです。博士論文を書いていく参考とするために、研究書をどのように構築していくのかをみせていきたいと思います。授業の到達目標漢籍を自由に読みこなしたうえで、そこから論文のテーマを見つけ、博士論文を著す法論を学ぶことを目標とします。成績評価方法試験0%試験は行いません。レポート0%レポートは課しません。平常点100%積極的に授業に参加することを重視します。その他0%その他はありません。科目名東洋哲学研究4古典中国における史学と儒教担当者名文学博士(筑波大)渡邉義浩東洋哲学コース2単位秋学期木曜日3時限1年以上―――授業概要本講義は、古典中国における史学思想の展開を儒教との関わりの中で講義するものである。授業の到達目標著書を書いていく手順を示すことにより、博士論文執筆の典範を示す。成績評価方法試験0%試験は行いません。レポート0%レポートは課しません。平常点100%積極的に授業に参加することを重視します。その他0%その他はありません。科目名東洋哲学研究5仏教・神道資料の読解研究1担当者名吉原浩人東洋哲学コース2単位春学期月曜日3時限1年以上―――授業概要本年度は、心性罪福因縁集のうちいくつかの章段を選び輪読する。本書は、宗鏡録万善同帰集などの著者として知られる永明延寿(904〜975)が撰述したと伝えられる。寛治八年(1094)の永超東域伝燈目録に書名が見え、永観往生拾因にも引用され、今昔物語集の原拠に比定される話を見出すこともできる。本書は、長く中国撰述書として扱われてきたが、本朝において偽撰されたと考えられ、その成立には謎が多い。近年院政期古写本が発見されたことにより、再評価の機運が生まれている。本研究では、中国北宋時代と日本平安時代後期の、禅思想や本覚思想との関連を踏まえながら、本書をどのように仏教史的・思想史的に位置づけるか考察していきたい。授業の到達目標本研究では、漢文で記された日本古代・中世の思想・宗教資料を自由に読み解くことを目標としている。そのため、文章構造の基礎知識、文献探索の方法、註釈作成のための基礎技術を伝授する。また、日本宗教思想史についての知識を深めることができるよう、各自努力してほしい。成績評価方法講義での発表成果、授業への参加態度、出席状況を総合的に判断する。東洋哲学コース―21―

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