日本語教育研究科
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6舘岡 洋子 教授学習者は自らを取り巻く環境との相互作用をとおして日本語を学んでいるという視点に立ち、学習者の学びを支援するためには、その環境をどのようにデザインしたらよいかについて考えます。学びのプロセスを個人と社会、あるいは場における関係性の観点から検討します。ことばを学ぶとはどういうことかを理論的かつ実践的に考察します。 研究課題「学習環境デザイン」「協働的学習」「実践研究」早稲田大学大学院教育学研究科博士課程単位取得、博士(学術)。アメリカ・カナダ大学連合日本研究センター、東海大学留学生教育センターを経て、2007年より現職。著書に『ひとりで読むことからピア・リーディングへ̶日本語学習者の読解過程と対話的協働学習』東海大学出版会、『ピア・ラーニング入門̶創造的な学びのデザインのために』(共著)ひつじ書房、『プロセスで学ぶレポート・ライティング』(共著)朝倉書房、『読解教材を作る』(共著)スリーエーネットワーク、『協働で学ぶクリティカル・リーディング』ひつじ書房、『日本語教育のための質的研究入門』(編)ココ出版など。戸田 貴子 教授コミュニケーションにおける日本語の音声特徴について、音声習得に関わる諸要因を考慮し、研究を行います。日本語学習者の発音には母語の影響だけではなく、様々な要因が関与しています。これまで母語干渉に主眼が置かれていた音声習得の過程をより広い視点から捉え、記述・分析していきます。学習者要因や社会的要因も視界に入れ、音声コミュニケーションについて研究します。また、研究成果に基づき、日本語音声教育のあり方を検討していきます。 研究課題「音声習得研究」「発音指導」「音声コミュニケーション」1989年オーストラリア国立大学文学部卒業(First Class Honours)、1997年オーストラリア国立大学大学院人文科学研究科博士課程修了、言語学博士(Ph.D)。オーストラリア国立大学、筑波大学、早稲田大学日本語研究教育センターを経て、2006年より現職。著書に『コミュニケーションのための日本語発音レッスン』、『シャドーイングで日本語発音レッスン』(編著)スリーエーネットワーク、『日本語教育と音声』(編著)くろしお出版、『        』Seoul: Nexus Press、 Second Language Speech Perception and Production: Acquisition of Phonological Contrasts in Japanese. MD: University Press of America、 Perspectives on Teaching Connected Speech to Second Language Speakers. (共著) HI: University of Hawai'i Pressなど。宮崎 里司 教授この研究課題は、接触場面で起きる参加者のインターアクション問題を分析するとともに、従来の第二言語習得研究では把握しきれない言語習得の問題を、「市民リテラシー」「サスティナビリティ(持続性)」をキーワードに、社会的文脈の中で捉える課題を探求していきます。あわせて、言語教育政策や移民政策などの観点から、支援が行き届かなかった、アウトリーチ型日本語教育への関心を高め、実証研究するためのデザインや方法論なども考察します。 研究課題「サスティナビリティ」「言語習得」「言語教育政策」1997年モナシュ大学(オーストラリア)博士課程修了Ph.D(応用言語学博士)。オーストラリア研究所所長。モナシュ大学講師を経て、2004年より現職。著書に『外国人力士はなぜ日本語がうまいのか』、『言語研究の方法:言語学、日本語学、日本語教育学に携わる人のために』、『タスクで伸ばす学習力:学習ストラテジーを活かした学びの設計』、『移民時代の言語教育:言語政策のフロンティア1』、『日本語教育でつくる社会:私たちの見取り図』『ことば漬けのススメ』(第二回国際理解促進優良図書優秀賞受賞)、『外国人介護・看護人材とサスティナビリティ:持続可能な移民社会と言語政策』(近刊)など。福島 青史 教授言語教育を言語政策の一環として位置づけ、人、ことば、社会が形成する利害関係から、個人と社会の言語計画について考えます。日本国内においては、外国人が参入する社会(家族、学校、職場等)の言語環境の計画が急務ですし、「海外の日本語教育」と分類される領域も人の往還が常態化する現在では、海の向こうの問題ではありません。複数の言語・文化を横断する個人の社会参加と自己形成を支援する政策提言や教育方法の開発等が課題となります。 研究課題「言語政策」「市民性教育」「海外の日本語教育」1990年慶應義塾大学文学部卒業。2009年早稲田大学大学院日本語教育研究科博士後期課程修了。博士(日本語教育学)。1994年よりJICA、国際交流基金の派遣により、メキシコ、ウズベキスタン、ロシア、ハンガリー、イギリス、ブラジルで日本語教育に従事。著書に『複言語・複文化時代の日本語教育』(共著)凡人社、『異文化間教育とは何か』(共著)くろしお出版、『「グローバル人材」再考-言語と教育から日本の国際化を考える-』(共著)くろしお出版など李 在鎬 教授日本語が持つ特徴を数量的なアプローチに基いて明らかにします。例えば、コーパスのような大規模なデータベースを使い、語の使用傾向を見たり、語と語の共起関係を明らかにしたりします。あるいは学習者言語を集積した学習者コーパスを使い、日本語学習者の生きた言語使用の実態を観察します。この観察を踏まえ、日本語の教材開発、言語テスト作成、教授法の開発につなげていきます。 研究課題「コーパスを利用した日本語教育研究」「eラーニング」「言語テスト」「データ準拠の応用言語学」京都大学大学院人間環境学研究科博士課程単位取得。博士(人間環境学、京都大学)。(独)国際交流基金研究員、筑波大学留学生センター准教授を経て2016年4月より現職。著書に『コーパス分析に基づく認知言語学的構文研究』(科学研究費補助金 成果公開促進費による出版物)ひつじ書房、『認知言語学研究の方法 内省・コーパス・実験』(共著)ひつじ書房、『日本語教育のためのコーパス調査入門』(共著)くろしお出版、『言語研究のためのプログラミング入門』(共著)開拓社、『日本語教育のための言語テストガイドブック』(共著)くろしお出版など。TATEOKA, YokoProf.TODA, TakakoProf.FUKUSHIMA, SeijiProf.MIYAZAKI, SatoshiProf.LEE, Jae-HoProf.

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