日本語教育研究科
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日本語教育学オンデマンド講座192017年度 受講生の声①5/22-5/28②5/29-6/4日本語教育の語彙(1)(2)早稲田大学大学院日本語教育研究科教授 小宮 千鶴子日本語の単語は数えきれないほど多く、その学習は母語話者にとっても一生続くものです。では、学習時間も限られ、さまざまな目的をもつ学習者に対する日本語教育においては、どのような単語をどのように教えるのが最も効果的でしょうか。この講座では、日本語教育で教えるべき単語の選び方とその数、語彙教育の中でも中心となる意味の教え方について取り上げます。受講生の方からお寄せいただきました、オンデマンド講座の受講体験記をご紹介いたします。 ■使い古された表現に「教えることは、学ぶこと」といった言い方がありますが、日本人にとって、日本語を教えるという営みは、それに近い要素があるように感じます。日本人として日本語を教えることの難しさと奥深さを実感させてくれたのが、このオンデマンド講座でした。 インターネットを利用して、いつでも、どこでも、何回でも繰り返して受講できるというのは、ある意味、贅沢な環境ともいえます。更に疑問や質問があれば、すぐに回答を寄せてくれるメンターの大学院生のスタッフの素早いサポートも魅力です。受講生がその気になれば、教室で講義を受けるのと同等の果実が得られるのではないでしょうか。日本語教育に携わりたいと考えている方は勿論、広く日本語に関心があるという人にもお薦めのオンデマンド講座です。 ■日本語教師養成講座を修了した後、さらに深く、勉強する場がないものだろうかと探していたところ、オンデマンド講座を見つけました。私のように、フルタイムで働いているものにとって、PCを使っての日本語教育の講座はぴったりの機会でした。 早稲田大学大学院日本語教育研究科の教授陣の声や顔を直接拝見しながら勉強できるということが大きな魅力でしたし、VTRを使っての学習もできてわかりやすかったです。本ではできない学習ができました。なんといっても、自分の感じていた疑問や質問をBBSで発信でき、それに先生方をはじめ、一緒に学んでいる人たちの答えが返って来るということが、今まで体験したことのない学習スタイルでおもしろかったですね。 おまけに、見逃した講座が後からでも見られるようになっているのもありがたかった。今回の講座のⅡがあればまた受講したいですね。AコースBコースCコース○○③6/5-6/11④6/12-6/18日本語教育と音声(1)(2)早稲田大学大学院日本語教育研究科教授 戸田 貴子外国人に日本語を教えるときに必ず気付くのが、日本人とは異なる発音の特徴です。外国語学習において母語の影響が最も顕著に現れるのが「音声」であり、発音だけではなく、聞き取りにも母語の特徴がみられます。この講座では、日本語学習者の発音を実際に聞き、聞きやすく内容が伝わる発音で話せるようになるための学習方法について、考えていきます。このことは、日頃あまり意識せずに話している日本語の音声を客観的に捉え、再認識することでもあります。〔参考図書〕戸田貴子『コミュニケーションのための日本語発音レッスン』(スリーエーネットワーク 2004)○○⑤6/19-6/25⑥6/26-7/2待遇コミュニケーション教育(1)(2)早稲田大学大学院日本語教育研究科教授 蒲谷 宏「待遇コミュニケーション」というのは、従来の「待遇表現」を発展させたもので、「人間関係」や「場」に応じて使い分けられるコミュニケーション行為のことです。特に「敬語コミュニケーション」を中心に、日本語の大きな特色になっており、日本語教育においても、「待遇コミュニケーション」をどう捉え、どう教え・学ぶかということは、大きな課題になります。ここでは、言語とは表現行為、理解行為そのものだと規定する「〈言語=行為〉観」に基づく「待遇コミュニケーション」の研究・教育に関する基本的な点について考察していきたいと思います。〔参考図書〕蒲谷 宏『待遇コミュニケーション論』(大修館書店 2013)、蒲谷 宏『待遇コミュニケーション教育の構想(Ⅱ)』(『早稲田日本語教育学』第11号 2012)○○⑦7/3-7/9⑧7/10-7/16コミュニケーションと文法(1)(2)早稲田大学大学院日本語教育研究科教授 小林 ミナ「文法の説明」「文法の授業」などというと、無味乾燥な暗記モノのように思われがちです。しかし、実際の教室では、一つの文の正誤を巡って意見が対立したり、教師が予想もしなかった解釈がうまれたり、その人ならではの新しい文が作られたり、実にダイナミックな活動が行われています。この講座では、「コミュニケーションを支える一要素」として文法をとらえ、日本語教育に役立つ文法研究、文法記述について考えます。BBSを使った意見交換をしながら、「新しい文法の世界」を体感してみませんか。〔参考図書〕『コミュニケーションのための日本語教育文法』(くろしお出版 2005、共著)、『外国語として出会う日本語』(岩波書店 2007)、『日本語教育能力検定試験に合格するための教授法37』(アルク 2010)○○⑨7/17-7/23⑩7/24-7/30日本語の文章・談話の教育(1)(2)早稲田大学大学院日本語教育研究科教授 佐久間 まゆみ日本語教育においては、音声・文字・語・文などの要素からなる書き言葉の「文章」と話し言葉の「談話」のしくみとはどのようなものか、また、それぞれのコミュニケーションの目的に応じて、どのように表現・理解するのかを取り上げます。そこで、接続・指示・反復・省略などにより、日本語の文章・談話のつながりとまとまりを分析する方法を学び、日本語教育にどのように応用するかについて考えてみましょう。〔参考図書〕編著:『文章構造と要約文の諸相』(くろしお出版 1989)、『要約文の表現類型』(ひつじ書房 1994)、『講義の談話の表現と理解』(くろしお出版 2010)、共著:『日本語の文法4 複文と談話』(岩波書店 2002)、編:『朝倉日本語講座7 文章・談話』(朝倉書店 2003)、共編:『ケーススタディ日本語の文章・談話』(おうふう 1990)、共編:『文章・談話のしくみ』(おうふう 1997)、共編:『文章・文体・表現事典』(朝倉書店 2011)○○※コース期間中は、過去の受講クラスをご覧いただけますが、BBSの書き込み可能期間は上記日程の通りです。※参考図書は、担当講師による講義の理解を促進させるために選定されたものです。

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