会計研究科
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公認会計士試験合格者の声進路:有限責任あずさ監査法人会計専門コース 2019年3月修了生田島 卓征進路:有限責任監査法人トーマツ会計専門コース 2019年3月修了生三上 瑠美Interview~Where dreams come true~公務員から公認会計士へ。 制限のないキャリアを描ける場所。 私は学部を卒業したのちに、故郷の福岡にて地方公務員として働きました。しかし、就職してすぐに老舗企業の倒産が相次ぎ、財政の悪化、急激な人口減少も重なり、自分の将来への不安を漠然と感じていました。そこで、手に職をつける事で将来への備えにしようと思い簿記の勉強を始めることとなります。 初めて勉強した簿記は、今まで勉 強してきた物理や数学などと違っ た独特な世界。見知らぬ土地を歩くような好奇心があり、2か月後に簿記二級に合格できました。自分の新しい可能性を感じた私は、更なるステップアップを目指し、退職して会計研へ入学しました。 入学当初は簿記一級の勉強をしている最中で、授業のテストでは平均点よりはるかに低い点数を取っていました。そこで、1年生の6月から予備校の通信講座を受講し、大学で授業を受けるとき以外は家で勉強するようにしました。先生方や同級生との議論、家族や大切な人の応援、様々な経験をするうちに2年生の5月に短答式合格、8月に論文式合格という道を歩くことができました。 さて、これから入学される方へ絶対に伝えておきたいことが2つあります。まず1つ目は「休憩をしっかりとる事」です。人間の集中力は意外と長続きしないようです。休憩を挟んで集中して3時間勉強すると6時間連続で勉強している人にも負けないパフォーマンスを出すことができます。 2つ目は一番重要で「会計士の試験勉強だけで終わらないこと」です。会計研には様々なワークショップを始め、英語や金融工学、パソコン等、会計士試験の範囲でない科目が多くあります。会計士に合格するだけならどこで勉強しようと諦めなければ誰でも合格できます。会計研でしかできないことをしてください。 一番おすすめの授業は「租税法実務ワークショップ」です。この授業では、各自に割り当てられた税法関連の判例について調べて資料にまとめて発表します。ディスカッションを通じて新たな発見があり、税法への理解を深めることができます。公認会計士試験では計算については学習するものの理論面については深く勉強しないため、どうしても表面的な理解になりがちです。この授業を通して租税法の勉強がよりはかどるようになったと思います。会計を様々な角度から学ぶことにより、 自分の理解を深めることができました。 私は大学四年生の冬頃から会計の勉強を始め、会計研入学時の会計知識は簿記二級レベルでした。大学院在学中に論文式試験合格を目指していましたが、短答式試験の範囲さえ全く網羅できておらず、会計研の授業についていけるのかという不安がありました。しかし会計について予備校とは違う切り口で学ぶことは、会計士試験合格のみならずその後の会計士としてのキャリアにも役に立つと考え、入学を決意しました。 入学後、私は会計研と予備校のダブルスクールをしており、会計研の授業の合間をぬってオンデマンドで予備校の授業を受講していました。会計士試験の範囲を網羅する前に会計研に入学したため、特に短答式試験までは新しく学ぶ論点に関して会計研と予備校で追いつ追われつという状況で大変でした。しかし、同じ論点でも会計研と予備校では違う見方で教わることがあり、それを面白いと感じたため、双方で学んだことを生かし相乗効果でより理解を深めるよう心がけました。また先生方の中には実際に会計基準の作成に携わっていた経歴をお持ちの方もいらっしゃるため、基準設定当時のお話などを伺うことで会計基準が少し親しみのあるものに感じられたことも、学習の助けとなりました。 加えて、会計研の授業は会計士試験対策以外にも多くの魅力があります。例えば、会計に関連する様々な分野に関する授業が開講されているため自分の興味に合わせて受講ができます。また、提携講座では幅広い実務経験を交えたエピソードを聞けるため、自分のキャリアを考えるきっかけを得ることもできます。 会計士試験の勉強は試験範囲が広く、時にくじけそうになることや、目の前の勉強しか見えずに不安になることもあるかと思います。会計研では、会計士試験合格を目指す勉強仲間を作ることができることはもちろん、様々な経験を持った先生方の授業や、会計に関連したキャリアをお持ちの方々をお招きしての講演会、社会人経験者や会計士以外を目指す同級生との会話など、会計士試験勉強そのものに留まらない学びの場があり、自分の視野を広くしてくれます。そのため、会計士試験勉強のためのみならず会計士としてのキャリアを考えた場合に、会計研で得られたものは大きいと思います。05

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