会計研究科
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実務で活きるシステム関連スキルを修得するIT・コンサルティング会計の知識とITに関する知識が結びついたとき、相乗効果を発揮します。特に企業のビジネスを支える仕組みを理解する際、情報システムに関する理解は、避けて通ることができません。会計の専門家を目指すにあたり、どのようなIT知識が必要となるのでしょうか、2つほど挙げてみます。1つは、企業の内部統制を理解するために、情報システムの大枠を把握できる知識です。監査で考える情報システムは、システム的側面だけでなく、人が行う作業とシステムが一体となって初めて機能すると考え、両者を併せて理解し評価するものと考えます。人手による管理、システムによる管理の双方を理解、評価する経験を複数の企業に渡り積むことができるというのは、監査人にとって大きな財産となります。講義では、販売プロセスや購買プロセスなどの典型パターンとシステムの関係を学びます。もう1つは、会計仕訳データ、総勘定元帳データ、各種台帳データ等を目的に応じて加工編集できるスキル、すなわちデータ自体を自由自在に扱うための知識です。有効な内部統制のもと作成されたデータは、監査の強い味方となります。講義では、データの可視化の手法や大量データの取り扱いなども取り上げます。データ操作のスキルは、説明力の向上に繋がります。コンサルティング業務や、一般事業会社の経理業務などにおいても役立つでしょう。ERPシステム教育についてERPシステムの実機を用いた複数の講義を展開当研究科では、修了生の職場となる大企業のすべてまたは一部のビジネスプロセスがERP(Enterprise Resource Plann ing)システムにより管理されている現実を鑑み、獲得すべきITスキルの中核にERPシステムスキルを位置づけ、ERPシステムの実機を活用した複数のERP関連講座を展開しています。当研究科のERP関連講座は、SAPRERPシステム環境下の監査の現場で自主的に行動できるようになることを目標としています。例えば「ERPシステム実務」では、内部統制の実行力養成の観点から、購買、在庫など各ビジネスプロセスと会計情報の相互依存性を学びます。いずれの科目でも、ERPシステムの実機を用いた豊富な演習によって学習内容を定着させ、現場で活きるスキルを修得していきます。ERPシステムを構成する各コンポーネントと統合データベース講義と実機演習からなるPC教室での授業鈴木 孝則 教授システムと監査/会計情報システム論/ERPシステム実務/管理会計ワークショップ/コンサルティング実務ワークショップ/ビジネスゲーム・ワークショップ/会計・監査テーマ研究担当科目「+1」を磨くプラスワン10

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