教育学研究科
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5 学校教育専攻は、本大学教育学部教育学科の3専修(教育学専修、生涯教育学専修、教育心理学専修)および初等教育学専攻を母体としてカリキュラム配置を行い、より高度な専門的力量を備えた初等・中等教育学校の教員養成・研修ならびに生涯教育の専門家養成を基本的な使命とする専攻です。 したがって、本専攻は、学校あるいは社会における教育現場の要請に応じうる人材の育成、ならびに現職教員の研修とその理論的研究をねらいとしています。そのために、カリキュラムは、教育実践と教育理論の密接な連携を考慮して組まれており、より高度な教育学的専門知識の涵養はもとより、教育現場での諸課題への対応と展望がはかられるよう、演習、研究指導等において工夫がなされています。また、講義には、他専攻の大学院生も参加して教育学的学識を深めるよう履修要項が定められています。 教師教育を主目的の一つとする本専攻は、学校教育に関する実践的・理論的な専門科目が重点的に配当されているところに特色があります。学校教育専攻教育学研究指導教育哲学研究指導教育内容・方法研究指導学校経営学研究指導比較教育学研究指導教育行財政学研究指導教育工学研究指導初等教育学研究指導初等教育学研究指導初等教育学研究指導発達・教育心理学研究指導臨床心理学研究指導教育評価・測定研究指導障害・神経心理学研究指導学校心理学研究指導特別支援教育学研究指導教育社会学研究指導社会教育学研究指導社会教育学研究指導社会教育学研究指導生涯教育学研究指導科目名担当教員研究指導内容J.デューイを中心にアメリカのプラグマティズムの教育思想。教育課題の解決のためにとるべき思考の手順について、認識を磨くことを主眼に指導する。学校等の諸実践を、「カリキュラム」という視点から検討する。学校経営や教育改革をめぐる諸課題と臨床的に向き合い「場」を豊かにする理論を構築する。各国の教育や国際機関における教育等に関して、比較の観点を含めた指導を行う。公教育の組織と運営をめぐる統制と責任に関する研究。教育過程をシステムとし、要因を分析し最適化を目指す方法を探る。教育・発達に関する文献研究、データの収集・分析、論文作成の指導を行う。教育の理念・歴史・思想について「経験主義」や「新教育」などを取り上げて検討する。授業研究改革を基盤とした子どもと教師のより善い学びの在りかたを探究する。情意の発達とその適応との関係及び、学習動機づけや学習方略や学びの関係等の指導を行う。教育と臨床心理学、精神医学との関係の中で生じる様々な問題を、修士論文の題材として取り上げ指導する。認知心理学的発想を用いた評価・測定モデルおよび統計学の歴史的基盤を扱う。人間の「障害」から心と脳の関係や治療・教育・支援を考えていく。学校心理学、インクルーシブ教育、矯正教育に関する実践的研究を行う。知的障害を伴う自閉症児に対して構造化による指導について研究指導を行う。教育を社会学的に分析するための理論と方法について指導を行う。社会教育・家庭教育に関して、国際的に比較しながら、理論的研究を行う。教育改革および多文化(共生)教育・国際理解・SDGs等における国際比較研究。社会教育、生涯教育の観点から、女性教育、青少年教育を研究する。高等教育、就業後の学びについて社会科学的に議論する方法を指導する。藤井 千春坂倉 裕治根津 朋実菊地 栄治長島 啓記小松 茂久三尾 忠男河村 茂雄佐藤 隆之小林 宏己上淵  寿堀  正士椎名 乾平坂爪 一幸本田 恵子梅永 雄二吉田  文小林 敦子前田 耕司矢口 徹也濱中 淳子 「学歴」と「文化資本」、そして「再生産」のシステム。大学生の私に教育社会学はたくさんのことを教えてくれました。今は吉田文先生のもとで、教職課程履修者の教職観や進路選択をテーマとして研究に励んでいます。先生の熱心なご指導と優秀な先輩方からの助言、友人の支えのおかげで、知りたかったことに少しずつ近づいている気がしています。 教育学研究科には教育について真剣に考え、議論できる環境があります。また、教職に関わる学生にとっては、専修免許状が取得できることも大きな魅力の一つです。自分の学術的関心を納得がいくまで追求することができる、大学院で学ぶということはそういう大きなチャンスだと思います。 本研究指導では、教育社会学という手法で、社会のなかで教育がどのようなメカニズムで機能しているかを解明することを目指しています。1.漠とした問題関心を研究上の問いに研ぎ澄ます、2.構造的な分析の枠組みを構築する、3.分析のための質のよいデータを収集する、これらが指導の中心になります。量的・質的、双方の分析手法の獲得を推奨しています。 また、英語に慣れることを目的として、ゼミでは英語の学術論文を読み、年に数回、ゲストスピーカーによる英語による学術講演会を開催しています。 院生の研究テーマはきわめて多様です。対象は幼児教育から高等教育・社会人教育まで、地域は日本・東アジアから欧米や中東にまで広がっています。これら多様な研究を皆で議論することが、至福の時でもあります。教育社会学研究指導 吉田 文 教授小幡 佳太郎学校教育専攻2019年入学在学生の声修士課程2021年度開講予定

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