教育学研究科
16/24

INFORMATION14 私は研究科在籍中に久保純子先生のもとで自然地理学を学びました。発表や調査に追われて大変な時もありましたが、先輩や仲間たちに恵まれ、充実した毎日を送ることができました。様々な場所へフィールドワークに出かけ、地域の名物を食べながら夜遅くまで議論を交わしたのも良い思い出です。現在、私は国内外の水災害に関する調査・研究に携わっています。浸水や土砂氾濫の実態把握のため災害発生直後に調査を行ったり、東南アジアの国々の河川を調べ、氾濫や対策について地元の行政官や研究者らと意見交換する機会も多く、在学中に学んだフィールドワークの手法や地理的な土地の見方・考え方は、現在の仕事を進める上で大きく役立っています。修了生インタビュー修士・社会科教育専攻(2006年度修了)博士(環境学)勤務先名:国立研究開発法人土木研究所南雲 直子さん 「このまま行政の中で、漫然と仕事を続けているだけで良いのだろうか?」そんなことを考えはじめたのは、東京都に入って20年が経過した頃でした。社会教育行政における専門職の意義を再検討したいという目的で教育学研究科の門を叩きました。入学後は指導教員(矢口徹也先生)から「専門性を持った職業人だからこそできる研究がある。」と励まされながら、4年半かけて博論の提出まで辿り着くことができました。いまはリカレント教育の時代です。知の陳腐化が進む現代社会だからこそ、職業人が率先的に研究活動に参画し、絶えず自分の専門性を磨いていくことが重要になるのではないでしょうか。博士・教育基礎学専攻(2017年度修了)博士(教育学)早稲田大学 2018年取得勤務先名:東京都教育庁主任社会教育主事梶野 光信さん 教員として教える際に様々な切り口から数学を伝えたいという思いと教育的な視点から数学を俯瞰し、より深く学びたいという思いから大学院に進学しました。 研究を進め、仲間に発表することで深めることと伝えることの両方が鍛えられました。 また非常勤講師として勤めることで、現場で必要とされる教材を考えながら研究を進めることができました。 毎度白熱した研究科の仲間との議論は、勤務校での授業のネタに繋がっています。 私が学びたい内容を尊重してくれ、時には考えるヒントを与えてくださり、共に議論を重ねてくれた指導教員、研究科の仲間には感謝でしかありません。おかげさまで充実した2年間となりました。ここでの経験をこれからも教員人生に活かし、頑張っていきます。修士・数学教育専攻(2018年度修了)勤務先名:國學院高等学校    (数学科・情報科教諭)湯浅 綾子さん 大学院では、田渕句美子先生のもとで中世の和歌文学について研究をしていました。修了後に就職し、現在は企画制作の仕事をしています。 講義やゼミを通して、和歌文学に関する知識だけでなく、研究に対する姿勢や、資料を読み解く力、論理的な思考法など多くを学び、身に着けることができました。これらの学びは、現在の仕事にも活きていると感じています。 また、指導してくださった先生方、共に学んだ同期や、先輩後輩との出会いもかけがえのないものです。大学院で過ごした2年間は大切な思い出であると同時に私の誇りであり、仕事をするうえでの拠り所となっています。修士・国語教育専攻(2014年度修了)勤務先名:株式会社DNP     コミュニケーションデザイン伊藤 かおりさんInterview

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る