教育学研究科
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INFORMATION14 埼玉大学教育学部で、国語科の教科専門として日本語学関連の講義を担当しています。日々の授業では、日本語学的なものの見方や日本語に関する専門的な知識を教授するだけでなく、それらを国語教育の現場へ還元する方法について、教員を目指す学生達と考えることを心掛けています。院生時代は、研究者として第一線で活躍されている教授陣から懇切丁寧にご指導いただき、蔵書の充実した図書館に毎日のように通いながら、専門である日本語史の研究に没頭しました。一方で、元々は高校教員を志望していたことから、国語教育に関する授業や学内学会にも参加し、何らかの形で教育現場に関わっていける研究者になりたいと思うようになりました。現在実践している“教科専門と教科教育の連携”のルーツは、まさしく教育学研究科で過ごした時間にあったと言えます。修了生インタビュー修士・国語教育専攻(2011年度修了)博士・教科教育学専攻(2014年度修了)博士(学術)早稲田大学 2014年取得勤務先名:埼玉大学教育学部(准教授)池上 尚さん 私は東京都の職員として、現在は労働行政に携わっています。主に、賃上げや一時金の調査等、労働情勢に関する調査を担当しています。学部・大学院では地理学を専攻しました。そこでは、地理学的な多面的な物事の見方を始め、多くを学ばせていただきました。中でも、卒業論文・修士論文執筆の際に行ったフィールドワークの経験は強く印象に残っています。実際に自分の足で様々な人を訪ね、聞き取り調査を重ねてデータを集めていくことは大変ですがとてもやりがいのあるものでした。その経験は、多くの人の協力を得ながら調査を行う今の仕事に大いに役立っているのみならず、私の糧となっています。修士・社会科教育専攻(2017年度修了)勤務先名:東京都産業労働局永関 久乃さん 「教師は研究をし、研究者は教壇に立つべきである。」この指導教官の言葉を胸に大学院での生活に取り組みました。大学院では自分の研究テーマを深く・狭く掘り下げるところから始まり、同時に多岐に渡る言語教育研究の専門家の先生方や学生との濃密な講義やディスカッションを通し、言語教育研究に関する学術的な知見や研究手法、研究者としての目を養うことができました。また、教員になることを見据え、授業の中で得た知見をいかに教室での実践に落とし込めるか常に考えることで、教員になる準備をすることができました。このような早稲田で養った複眼的な視点は、盲目に流行りの指導法を鵜呑みにするのではなく、自身で自分の指導を振り返りながら教壇に立ち続ける原動力となっています。修士・英語教育専攻(2016年度修了)勤務先名:武蔵高等学校・中学校     英語科教諭安田 明弘さん 保険会社にてIT部門に所属しており、保険料などの計算システムの構築を行っています。プロジェクト推進・管理などが主な業務内容です。FINTECHなどの時代の流れもあり、会社としては新技術をどんどん取り入れていこうという方針です。 学部生の頃は一般企業で働くことは考えておらず、大学院で数学の研究を続けていこうと思っていました。学部・大学院を通じて実践的な論理的思考が身についたことと、大学院で文系の人たちと少人数で同じ講義を受けるなど近い距離にいるという環境の中で多角的な視点が身につき、数学を活かす仕事をしたいと思うようになりました。 大学院では海外で発表をさせていただいたり、教授・博士の先輩にアドバイスをいただき共著で全編英語の論文を作成したりと、いろいろな経験をさせてもらったことも今の仕事に活かせていると思います。修士・数学教育専攻(2008年度修了)勤務先名:東京海上日動      あんしん生命保険株式会社     IT企画部 課長代理京 淳介さんInterview

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