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教育内容の公開について
公開の目的
早稲田大学は、創立150周年を迎える2032年を見据えた新たな中長期計画「Waseda Vision 150」を2012年11月15日に公表しましたが、その核心戦略の1つとして「教育と学修内容の公開」が掲げられています。
この「教育と学修内容の公開」の目的は、早稲田大学における教育内容を、ICTを活用して広く国内外に公開し、「教育の早稲田」を可視化することです。
教育内容の透明性を高め、教育活動への理解と評価を求めること、コンテンツ化された授業を社会にオープンにすることにより教育の質をさらに向上させること、世界の優れた授業を積極的に取り入れるなど、教育のリソースを共有することで多種多様な授業展開を可能にするなど、公開により様々な効果が期待されます。
公開する教育内容ですが、教員による「講義内容」のみならず、学生によるレポートや論文などの「学習成果物」も対象としています。当面は「講義内容」の公開を先行することになりますが、将来的には学生の学習成果物を含めた多様なコンテンツが公開されることになります。インフラ、制度、体制、などあらゆる面において条件を整備する必要がありますが、講義や学習成果物のデジタル化を推進しつつ、2032年までに全科目において何らかの形で教育内容を公開している状態を目指します。
早稲田大学における既存の取り組み
早稲田大学遠隔教育センターでは従来より「教育と学修内容の公開」に関し、以下のような取り組みを行っています。
- 【Good Practice公開サイト】
早稲田大学における今後の取り組み
既存の取り組みに加え、2013年度より以下のような取り組みを行っていきます。
- 講義動画(オンデマンドシラバス)のトライアル
-先行導入箇所を対象に、講義内容を紹介する動画をシラバスから
参照可能とします。(※学内公開。ただし希望者は学外公開も可。)
- 教室授業の簡易収録体制の構築
-学生アルバイトを活用した教室授業収録体制を構築します。
- 教育内容公開ポータルの構築
-早稲田大学の公開コンテンツをすべて集約した
教育内容公開ポータルを構築します。
-ICT利活用事例のほか教室授業におけるtipsなどを集約した、
教育のGood Practice 公開サイトのコンテンツを拡充します。
公開対象
具体的には以下のような「教育内容」について公開しています。
- 「講義コンテンツ」の公開
-オンデマンド授業のコンテンツまたは教室授業の収録映像、
模擬講義など。
- memo
- ※iTunes U, OCW, 授業公開サイト等のチャンネルで公開
- 「授業関連教材」の公開
-レジュメや授業で利用している教材を、電子ファイルで公開
- memo
- ※OCW, 授業公開サイト等のチャンネルで公開
- 「授業内容の要旨をまとめた記事等」の公開
-当該の授業内容について取り上げられた記事、文章、
授業内容に基づいて執筆された論文など
- memo
- ※OCW, 授業公開サイト, 大学体験webサイト等のチャンネルで公開
公開チャンネル
授業内容の公開は、以下にあげる早稲田大学公式チャンネルを利用して行われます。
- iTunes U【授業映像の公開】
[概要]
-Appleが提供するiTunes Store 内の大学専用エリア
iTunes Uに開設した早稲田大学専用チャンネル
-教育機関がチャンネルを開設し、講義やキャンパスツアーなどの
映像を無料で配信。PCだけでなくiOSモバイル端末にも対応
[公開コンテンツ数]
-2013年7月現在、850動画コンテンツを公開
※うち約650が正規科目59科目分「講義映像」
※うち約100が「模擬講義映像」 残りは大学紹介・イベント映像等
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【iTunes Uトップページ、コンテンツ例】 |
- 早稲田大学OpenCourseWare(OCW)【授業教材の公開】
- 参照
- http://www.waseda.jp/ocw/indexj.html
[概要]
-MITの呼び掛けに応じて2006年より開始した授業教材
公開の取り組み
-原則、閲覧はPCから
[公開できるコンテンツ・方法]
-授業教材の電子ファイル、講義映像、関連URL
-科目シラバス上でOCWサイトへの公開可否を選択。
シラバスに添付した電子ファイル、記載した関連URL・映像が
連動して、OCWサイトにも自動的に掲載される。
[早稲田大学OCW公開科目数]
-86科目(2013年4月現在)
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【早稲田大学OCWトップページ】 |
- その他公開チャンネル
-入試広報用サイト「大学体験webサイト」、大学YouTubeチャンネル
- 早稲田大学教育内容公開ポータル(仮)【2013年度中に稼働予定】
-早稲田大学の公開コンテンツを集約したサイト
iTunes UやOCWで公開された内容はこちらからも利用可能とする予定
以上、教育内容公開の目的、現状の取り組み、今後の取り組みなどについて紹介しました。著作権の取り扱いに関する問題、授業形態に応じたコンテンツ制作方法や公開方法をどう考えるか、など課題も山積していますが、それらの課題と向き合い、解決方法をさぐりながら、慎重かつ着実に歩を進めてまいります。