情報化推進レター

早稲田大学の学生・教職員の皆様に情報化推進計画のお知らせを配信させていただきます 。

巻末コラム

2011年度 遠隔教育センターシンポジウム 開催報告
~ICT活用教育推進体制の構築に向けて・韓国の最新事例を参考に~

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遠隔教育センターでは、学内外におけるICT活用教育の事例を紹介し共有することにより、教職員にとって有益な情報交換の場を提供することを目的とし、定期的にシンポジウムを開催しています。

今年度のシンポジウムは、FD推進センターと共催で「早稲田大学におけるICT活用教育推進体制の構築に向けて~韓国の最新事例を参考に~」というテーマで開催しました。韓国から2名の講師をお招きし「韓国のe-Learning最新事情とその推進体制について」というテーマでご講演いただき、その後ラウンドテーブル形式の公開ディスカッションを実施しました。

当日のプログラムは以下の通りです。

遠隔教育センターシンポジウム(2012年2月2日)
13:30~13:40 開会のあいさつ
中野美知子 遠隔教育センター所長、教育・総合科学学術院教授
第1部
13:40~14:40 講演1「韓国のe-Learning現状と展望」
釜山デジタル大学校 (シン)ミジャ教授
14:40~15:40 講演2「韓国のe-Learningの運営推進体制」
ソウル大学校 (ミン)ヘリ教授
第2部
16:00~17:30 ラウンドテーブル・ディスカッション
「早稲田大学におけるICT活用教育推進体制の構築について」
17:30~17:40 閉会のあいさつ
菊池英明 遠隔教育センター教務主任、人間科学学術院准教授

講演会

講演会前半は、沈教授より、「韓国のe-Learning 現状と展望」というテーマでお話しいただきました。沈教授は、韓国初のサイバー大学として2002年に設立された釜山デジタル大学校で教育の質の向上を目指すための教授戦略、eラーニングの教授設計やオンラインの授業の戦略などを研究されています。

講演では、ほとんどすべての大学がオンライン講座を設置しているというほどeラーニングが浸透している韓国における、現状と課題について紹介いただきました。韓国では、これまでコンテンツの作りこみに注力してきましたが、現在ではコンテンツの体裁よりも教育内容の質が大きく問われており、コンテンツそのものは簡素化していく傾向にあるというお話しが大変印象的でした。

また今後、モバイル端末の進化やソーシャルネットワークを利用した授業の頻度が高まることが想定され、その時に目指すべき教育の在り方についてもお話しいただきました。

講演後半は、ソウル大学校の閔教授に「韓国のe-Learningの運営推進体制」というテーマでお話いただきました。閔教授はソウル大のCenter for Teaching and Learning(CTL)に所属し、教育の質の改善案、講義評価、授業コンサルティング方法の研究をされています。

韓国ではCTLが200校ほどある4年制大学のうち、実に150校以上で設置されており、教授法や学習に関する様々な支援をしています。eラーニングの支援もCTLの役割のひとつであり、コンテンツ作成支援やコンテンツの管理、コンサルティングを実施しているということです。最近では、教職員、学生を問わず、誰でもコンテンツをつくることができる環境の提供と、作られたコンテンツの管理が一番大きな課題になっているということでした。また、日本同様、韓国でも急激にスマートフォンが広まり、スマートフォンを活用してどう教育効果の向上に結び付けるか、その支援をどう行うか、ということも大きな課題としてとらえられていました。

続いて、ソウル大学のCTLが提供するLMS(eTL:e Teaching & Learning)について紹介いただきました。現在、リニューアル中で、既存のSNSなどとの連携を強化しているとのことでした。

また、ソウル大学では、新任教員や工学部の教員に対しCTLが提供する教授法に関するプログラムへの参加を義務付けており、教育の質向上に力を入れているということです。

ラウンドテーブルディスカッション

「ラウンドテーブル・ディスカッション」では、韓国の事例を参考に、早稲田大学のICT活用教育を推進するための組織・体制について活発な議論が行われました。学内のさまざまな箇所から教職員が参加し、早稲田大学の現在の支援体制についてどのように感じているか、また、遠隔教育センターをはじめとする関係箇所がどのように連携し体制を作っていくべきかなどについて意見を出し合いました。

遠隔教育センターでは、今回のシンポジウムで得られた知見を活かし、学内の関係箇所と連携しつつ、早稲田大学の教育がより質の高いものになるよう努力していきます。

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