情報化推進レター

早稲田大学の学生・教職員の皆様に情報化推進計画のお知らせを配信させていただきます 。

巻末コラム

実践型産学連携プロジェクト「プロフェッショナルズ・ワークショップ」

1.プロフェッショナルズ・ワークショップとは
  • 日産自動車社長兼最高経営責任者(CEO)のカルロス・ゴーン氏に政策を提言
  • ANA総合研究所と連携し、北海道稚内市、宮崎県高千穂町、愛媛県宇和島市、佐賀県佐賀市、栃木県足利市に地域活性化策を提言
  • NEC執行役員に新規サービスを提案
  • JAXA(宇宙航空研究開発機構)と連携し、東日本大震災被災地の子供向けイベントを企画、福島県郡山市にてイベント実施

これらは全て本学が実施する実践型産学連携プロジェクト「プロフェッショナルズ・ワークショップ」(以降「プロプロ」と記載 ※1)に参加した学生による成果の一例です。2007年度に発足したこのプロジェクトは、2011年度までの5年間に様々な企業・団体と連携し、延べ26のワークショップ(以降「WS」と記載)を展開してきました。また、WSの成果が全国紙で大きく取り上げられるなど、多くの注目を集めています。

2.プロプロのコンセプト

 プロプロのコンセプトは次の2点です。

  • 「1.社会・大学・学生によって創造する課題解決型社会連携教育の場」
グループワーク
プロフェッショナルを交えての
グループワーク

連携企業・団体は「組織が実際に直面している課題」をテーマとして学生に提示し、学生は社会のプロフェッショナル(※2)からのアドバイスや、テーマにおける専門性を持った教員からのアカデミックなインプットを受けながら、課題解決に挑みます。

  • 「2.プロフェッショナルが大学と共に直接教育に携わり、学生を育てる場」

WSはグループワークやディスカッションを中心に行われ、プロフェッショナルや大学スタッフ(教職員)も参加し、適宜アドバイスやフィードバックを行いながら進めていきます。

フィールドワーク 最終報告会
現地へ赴いてのフィールドワーク連携企業の役員を前にしての最終報告会

参加学生は学部(大学院)・学年を問わず全学を対象に公募を行い、書類選考・面接を経て選抜されます。WS実施期間は基本的に夏休みを含む7月後半から10月前半の2か月半となっており、この間、参加学生にはWSを生活の中心に位置付け、集中して活動してもらいます。

企業・団体研究、テーマ調査・分析、ディスカッション、そして関係者へのヒアリングや現地調査などのフィールドワークも交えながら、課題解決策を模索していきます。

定期的に設定されているグループワークでは進捗状況やそれまでの調査・分析結果をプレゼンします。プロフェッショナルや大学スタッフから時に厳しいフィードバックを受けながら、最終報告会へと進んでいきます。

WSの最大のターゲットは連携企業・団体の最高経営責任者や役員を前に行う最終報告会です。学生は2か月半培った知識、調査結果、熟考したアイディアを駆使し、課題に対する解決策を提案します。学生にとっては、企業・団体に対して直接提案を行うことや、講評やアドバイスをもらうことは通常の学生生活では得難い貴重な経験です。

最終報告会の後には「振り返り」を実施し、自身がWSでどのような役割を担ったか、WSを通じて気付いた自身の成長や強み・弱み、今後のビジョンなどについて、2か月半共に過ごしてきた"戦友"の前で発表します。これに対しても参加学生やプロフェッショナル、大学スタッフからのフィードバックを得ることで、自身の成長や課題を実感する機会となっています。

これまでの実績
これまでの実績(連携企業・団体紹介 2007~2010年度)
3.プロプロの特徴

プロプロの非常にユニークな特徴を2点ご紹介します。

1点目は、「プロジェクトの運営全般を20~30代前半の若手大学職員が担っている」ということです。プロジェクトの運営メンバーは、部署を超えて全学から公募で集まった専任職員で構成されています。

運営にあたっては「連携企業の獲得(営業活動)」「WSテーマ決定」「テーマに関連する教員への協力依頼」「学生募集」「WS運営」等、多くの調整が必要です。この全てを職員が分担して行っています。この際に、それぞれの部署での業務経験や中途入職者の前職での経験等が活かされ、チームとしての強みが発揮されます。

プロプロフロー
 

更に、WS実施中はグループワークにて学生へのフィードバックやフォローも必要に応じて職員が行います。いくつかのWSでは発想法・ロジカルシンキング・プレゼンテーションなど基本スキルのレクチャーも職員が担当し、きめ細かい指導を実現しています。

2点目は「全関係者を本気にさせる仕組み」です。

鍵は最終報告会にあります。プロプロでは最終報告会の場に連携先および大学の役員クラスが出席します。このことによって、学生はもちろん、全関係者が成果物に関する責任を共有することになります。経営層が自分たちの指導した学生の提案を聞くのですからプロフェッショナルも手を抜くわけにはいきません。それは学内関係者にも同じことです。全関係者が通常の業務と同等以上の緊張感を持ち真剣に取り組むことになります。

4.最後に

上述してきたようにプロプロは、社会と共に学生の能力を開花させる場を提供するだけでなく、プロフェッショナルも含めた運営スタッフの成長を促し、大学全体としてのプレゼンスを向上させることができる、非常に大きな可能性を秘めたプロジェクトです。プロプロを更に成長させるために熱意のある学生、大学スタッフの参画をお待ちしています。

※1
「プロプロ」とは「プロフェッショナルズ・ワークショップ プロジェクト」の略称です。
※2
プロプロにおける「プロフェッショナル」とは「テーマに関連する仕事において中核を担っており、学生に対して仕事の本質を伝えられる人」と定義しています。
参考
プロフェッショナルズ・ワークショップ Webサイト
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