情報化推進レター

早稲田大学の学生・教職員の皆様に情報化推進計画のお知らせを配信させていただきます 。

教員コラム

「大人の情報発信」を考える

大鹿 智基
商学学術院 准教授

早稲田大学には約58万人の校友(卒業生)がいます。校友は、世界各地、様々な分野で活躍しています。大学は、年に一度、本学の創立記念日である10月21日の前後に、ホームカミングデーと呼ばれる、校友を母校に招待するイベントを開催しています。また同日には校友会による実行委員会が校友の祭典、稲門祭(トウモンサイ)を開催しています。ただ、校友会の組織はとても大きく、直接の交流を深めることがなかなかできないので、稲門会と呼ばれる小さな組織で活動しています。稲門会には、地域稲門会(たとえば、新宿稲門会、シンガポール稲門会)や職域稲門会(たとえば、公認会計士稲門会)のように主としてタテのつながりをサポートする稲門会と、年次稲門会のように卒業同期のヨコのつながりをサポートする稲門会があります。

ホームカミングデー
【ホームカミングデーの様子】

今年の10月21日に合わせて、卒業15年目にあたる「1998年次稲門会」を設立しました。現在の会員数は100名程度で、集まるたびに楽しい思い出が作られますが、幹事の一人としては、出欠確認など面倒な作業がたくさんあります。潜在的な会員数(1998年に早稲田大学を卒業した校友)は約10,000人ですので、イベントの告知をしようとしても、郵便などの従来的な方法では多くの手間とコストがかかります。

1998年次稲門会
【1998年次稲門会(右端が筆者)】

このようなときに威力を発揮するのが、コンピュータ、インターネットなどの情報インフラです。たとえば、1998年次稲門会ではFacebookを通じてイベントの告知や出欠の管理をしています。また、会員同士や幹事同士の連絡用にメーリングリストを活用しています。私が担当している授業の連絡用にはTwitterを利用しています。最近、SNSを利用したことから発生する弊害が指摘され、注意喚起もなされています(早稲田ウィークリー第1294号 2012年12月6日「SNSとの上手な付き合い方を学ぼう!」)が、尻込みする必要はありません。正しく使えば、非常に有用なツールです。

大切なことは、大人として、社会人としての常識を持つことです。たとえば、Twitterで、友人・知人や教員について実名を挙げ、中傷的な発言(ツイート)をする人がいます。電車内で偶然一緒になった人の寝姿を撮影し、それをブログ等に掲載する人がいます。どちらの行為も、程度の差こそあれ、相手の人権を侵害しているということは理解できると思います。「自分がされたらイヤなことはしない」とか「自分の行動がどういう帰結に結びつくか」を考えれば防げることではないでしょうか。

皆さんの多くは、小さいときから情報インフラがあって当然という世界で過ごしてきたと思います。当たり前に存在しているからこそ気付かないうちに不適切な行動をとってしまっている場合があります。「情報発信」をしている以上、仮に独り言のつもりでも、誰かがどこかで「受信」しています。もう一度、「大学生は大人である」という自覚を持って、情報発信の仕方を考えてみてください。

情報発信は語学に似ています。「とりあえず通じる情報発信をする」ことも大切ですが、できるだけ「正しく情報発信する」ためのブラッシュアップも必要です。「すでにメールが送れるからいい」ではなく、社会に出る前に「正しいメールの送り方」を学んでください。メディアネットワークセンターでは、「早稲田大学情報環境の活用(アカデミックリテラシー)」という科目を設置しています。メールの送り方にとどまらず、情報インフラをどのように正しく利用し、活用していくかを考えるための科目です。

「正しい情報発信」に自信のない皆さんは、ぜひ受講を検討してみてください。

memo
※Twitterは、Twitter,Incの登録商標です。
※Facebookは、Facebook,Inc.の商標または登録商標です。
Copyright(C)Media Network Center, Waseda University. All rights reserved.