情報化推進レター

早稲田大学の学生・教職員の皆様に情報化推進計画のお知らせを配信させていただきます 。

教員コラム

生活 with ICT

星 健太郎
メディアネットワークセンター 助教

DrHoshi

1926年(大正15年、昭和1年)の12月25日に、ブラウン管式テレビ受像器が「イ」の字を送受像されてから85年、1953年(昭和28年)2月1日午後2時に「NHK東京テレビジョン」が歌舞伎中継を放映してから58年続いた地上アナログテレビジョン放送が2011年7月24日に終了しました(震災のため一部地域では2012年3月31日迄)。

皆さんの生活への影響は如何でしょうか?総務省による2010年の統計では地デジ世帯普及率は75.3%を超えており、多くの家庭では地デジ対応テレビに切り替えをされているようです。量産による低価格化(3Dビデオ32インチで59.8k円程度)、薄型による省スペース化、及び大画面化が大きく影響しているのでしょうか。今年はアナログ放送網がデジタル放送網に切り替わった大きな節目の年でもあり、 ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術、ネットワーク通信による情報・知識の共有)がより生活に密着していることを実感します。もっともユーザの選択肢が多様化したことから(インターネットの世帯利用率は93.8%を超え、携帯電話やタブレット、ゲーム機などが広く普及)、テレビ離れといった時代の流れに揉まれる現状におり、既存社会の構造も目まぐるしく進化を続けている最中だと思います。

「イ」の画像
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31歳の私の場合、テレビ離れはどうか?と述べますと。
 先日マンションの回線工事が行われ、業者の方が検波に見えられました。検波作業は順調に進み、最後に正しく表示できるか確認をお願いしますと言われたところ、Windowsの画面を表示させ、・・・申し訳ありません、としか返事ができませんでした。我が家には外部出力用のテレビではないディスプレイしか置いておらず、スレートPCで妻はニュース、2歳半の娘はアンパンマンやはらぺこあおむしなどの動画を見る生活です。情報は能動的に集め、受動的に得ていた時間を睡眠、運動に費やす生活スタイルを今は選び、生き急いでいるといったところでしょうか。この様な生活スタイルがどの様な影響を後々に残すのかは機会がありましたらご報告させて頂きます。

さて、身近に感ずるものはテレビだけではなく、携帯電話通信も挙げられます。昨年度末の携帯電話普及率は93.2%を超えており、トレンドとしてはスマートフォンの台頭が挙げられます。iPhoneの登場はスマートフォンを爆発的に普及させ、数年前迄のコアなユーザのみが持っているといったイメージは今では無くなり、小学生や1歳児でも扱うほど普及した電子機器の一つとなりました。双方が都合の良い時に利用可能なコミュニケーションツールであるEメール、即時双方向性のある電話やインスタントメッセンジャー、グループウェア利用やWEBサイトからの知識収集などの敷居は下がり、デジタルカメラ・ビデオ撮影機能を持ち、テレビやラジオの視聴もこの数百グラム、たった一つの持ち物で出来る様になりました。ユーザにとってこの様なガラパゴス化(ガラパゴス化:ここでは独特なニーズに特化した機能を取り込み 発展することを指す。) は嬉しい限りです。

一方、技術&サービス側視点で見ますと、Next Generation Network(NGN:次世代ネットワーク、次世代網)化が進められております。

Next Generation Network
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NGNとはFMC(Fixed Mobile Convertsion:固定電話と携帯電話を融合したサービス)とトリプルプレイ(Triple Play:電話・データ通信・ストリーミング放送が融合したマルチメディアサービス)を実現するインターネットプロトコル技術を利用する次世代電話網を指すものです。 電話とインターネットとの融合によって他人との距離は本当に密接なものとなりました。通信費用は従来のパケット従量課金では無く定額サービスが用意され、TwitterやFacebook、Skype等で気軽に通信を行えるようになりました。そして、Android OSやiOS、Windows Phone OSに於いては、従来のキャリア同様、Eメールをサーバが受信すると直ぐに知らせてくれるようになりました。Skypeに於いては、プリペイド式課金で一般電話とのやりとりも出来る様になるなど、こういったICTの恩恵(進化)を多くのユーザが享受しています。また、表示されるWEBの世界ではWeb2.0(情報の送り手と受け手の双方化)がより浸透し、数年後にはHTML5が勧告される予定です。HTML5(HTML5:HTML(Hyper Text Markup Language)とは、Webページを作成するためのマークアップ言語であり、その第5版にあたるものがHTML5。現在は第4版であるHTML4が利用されているが、2014年にはHTML5が勧告予定。)になりますと、今利用している情報が更に直感的になることとなるでしょう。電子書籍、電子教科書の波も近づいているかもしれません。

しかし、節理として恩恵には落とし穴も伴います。個人情報を自己で如何に細かく注意深く管理するのか、如何にメールの転送設定を施すのか、ビジネスメールの作法同様、TwitterやFacebookなどのやり取りについても気を付ける必要があります。日々のICT利用には常に用心深く、注意を向けるのをお勧めさせて頂きます。

これから様々な業界のデジタル化、インターネット活用化による変革が起きると思われます。必要な情報をしっかりと管理する力(メディアリテラシー)を身に着け、自分にとって一番合ったスタイルを得、より豊かな学生生活、社会人生活を営んで頂ければと思います。皆さんも新しい技術を上手に取捨選択し、積極的に活用してみてください。


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Wikipedia(高柳健次郎)より
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ITpro すべての通信サービスをIPで統合するNGN より
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