情報化推進レター

早稲田大学の学生・教職員の皆様に情報化推進計画のお知らせを配信させていただきます 。

MNCの視点

韓国eラーニング事例報告

早稲田大学は2001年度からオンデマンド授業を実施し、2003年度からインターネットで受講する授業のみで卒業可能な「人間科学部通信教育課程(eスクール)」を開設するなど、eラーニングを積極的に整備し、推進しています。近年は各国の大学においてもeラーニングが推進され始め、早稲田大学よりも優れた取り組みを行う大学も多くなっています。特に、隣国の韓国では国を挙げてeラーニングやサイバー大学を推進しており、量・質ともに世界最高水準です。

そこで、早稲田大学のeラーニングを改めて検討し直すため、人間科学部通信教育課程の専任教員、メディアネットワークセンター・遠隔教育センターの専任職員にて、韓国の先進的なeラーニング事例を確認してきました。

訪問したのは、釜山デジタル大学の教授学習支援センター、嶺南大学のeラーニング支援センターです。両大学とも、授業の設計・教材の作成・授業の収録、すべての段階に専門家が入ることで、早稲田大学よりもはるかに大規模のeラーニング運営を効率的に、きわめて優れた質で実施していました。

韓国では、eラーニングの形式は授業内容に適した形を専門家が判断し、教授設計・教材作成を行います。収録は自動化された高度なスタジオで行われ、授業の公開から試験までがシステマティックに実施されるとともに学習をサポートする体制が整っていました。授業コンテンツは、展開に応じて見せ方や表現が変わり、動画でありながらも視聴者を飽きさせず、学習意欲を向上させる工夫が随所にちりばめられているものでした。

これには、韓国では大学のeラーニング実施の体制が国の基準で定められており、各種法制度や補助金など、国を挙げてeラーニングを支援しているという背景がありました。日本以上の都市集中・地方格差の問題を抱える韓国では、地方の学生をeラーニングによるサイバー大学で吸収する政策が進められており、サイバー大学であっても通学生の大学と同等かそれ以上の水準の教育が提供できるよう整備が行われています。

このような社会環境の違いがあるため、eラーニングに対する国の補助や推進政策について、同じものを日本で求めることはできません。しかし、eラーニングの教授設計、視聴者の意欲を駆り立てるハイクオリティなコンテンツ制作、eラーニングの運用体制など、今後早稲田大学としても見習い、取り入れなければならない点が数多くありました。法整備についても、韓国ではeラーニング実施上の著作物利用に関しては、国で保証制度があり自由に利用できる点など、日本としても積極的に参考にしなければならないものがありました。

早稲田大学では、今後、通常の教室授業に併用する形で、いかにeラーニングを有効活用するかという点を重視しています。今回の事例確認の成果をもとに、2011年度から実施するオンデマンド授業は、より学生の皆さんの学習効果が高く、満足いただけるものになるよう努めていきます。

                 
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【釜山デジタル大学スタジオ 教員操作盤】 【嶺南大学収録スタジオ】
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