情報化推進レター

早稲田大学の学生・教職員の皆様に情報化推進計画のお知らせを配信させていただきます 。

巻末コラム

63号館コンピュータルーム シンクライアントシステム導入

理工メディアセンター

2008年2月に大久保キャンパス63号館が竣工し、その3階の情報フロアにコンピュータルームA~Gルームがオープンしました。このコンピュータルームでは、本学初の試みとなるシンクライアントシステムを導入しましたので紹介します。

大久保キャンパス コンピュータルーム概要

大久保キャンパスのコンピュータルームには約700台のコンピュータが設置されており、授業などで利用されています。このうち57号館製図・CAD室を除くコンピュータルームにシンクライアントシステムを導入しました。

<63号館3階 情報フロア>
名称 PC台数 起動
Aルーム 81台 VID
Bルーム 81台 VID
Cルーム 101台 VID
Dルーム 49台 VID
Eルーム 49台 VID
Fルーム 49台 VID
Gルーム 49台 VID

<その他号館>
名称 PC台数 起動
57号館製図・CAD室 211台 HDD
61号館309室 17台 VID

※起動
HDD:通常のコンピュータと同じハードディスクからシステムを起動する方法
VID :VIDシステム(今回導入のシンクライアントシステム)
シンクライアントシステムとは?

通常のコンピュータは、そのコンピュータに接続されたハードディスクからWindowsなどのOSが起動し、その上でブラウザやワープロ・表計算などのアプリケーションを利用しますが、シンクライアントシステムは、そのOSやアプリケーション、処理の一部をサーバ側に集中させたシステムです。

シンクライアントシステムを導入する一般的なメリットとして、サーバ側で集中管理することによるセキュリティ対策や低い故障率などがあげられますが、ことに大久保キャンパスのコンピュータルームで導入したメリットとして、セキュリティパッチの適用やソフトの追加・バージョンアップ作業の効率化、故障したコンピュータ修理後の速やかな復旧などがあげられます。

大久保キャンパス コンピュータルームのシンクライアントシステム

大久保キャンパスのコンピュータルームでは株式会社ミントウェーブの「VIDシステム」を採用しました。

この「VIDシステム」は、コンピュータのハードディスクをイメージ化してサーバ側で集中管理します。クライアントはネットワーク経由で、そのハードディスクイメージにアクセスして起動します。この方式では、ハードディスク以外のハードウェアはクライアントのものが利用できるため、オンデマンド授業のコンテンツ再生や3D CADなどのグラフィックス処理にも十分なパフォーマンスが得られます。また、ハードディスクの部分以外は、ほぼ普通のコンピュータと変わらないため、従来から利用されているアプリケーションとの互換性も高いと言えます。

以下は、VIDシステムでのWindows起動の様子です。

Windows起動の様子
今後について

今後は、1Gbpsのネットワークに対応していないため導入を見送っている57号館製図・CAD室についても、ネットワークの高速化を行い、シンクライアントシステムを導入することを考えています。

また、理工UNIXシステム(Linux環境)はリモート接続で提供していますが、「VIDシステム」はWindowsと同様にLinux環境も起動することが出来ます。実際に提供するかどうかは未定ですがWindowsとLinuxのデュアルブート環境なども検討しています。

Linux起動の様子
参考資料
株式会社ミントウェーブ シンクライアント VIDシステム
http://www.mintwave.co.jp/
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