![]() (左から)共同記者発表で握手を交わす、慶応義塾 安西祐一郎塾長、本学 白井克彦総長、東京大学 小宮山宏総長、東京工業大学 伊賀健一学長 |
近年、トップダウン超微細加工技術はマイクロメートルスケールからナノメートルスケールの領域に展開されつつあります。また一方、分子の自己集合などのボトムアップ技術との融合も進められており、マクロスケールからマイクロメートル、ナノメートルスケールまで、各サイズで制御された構造をもつデバイス構築技術が実現しようとしています。こうした技術は、エレクトロニクスのみならず、ナノフォトニクス、MEMS/NEMS、マイクロ・ナノ化学、ナノバイオ等々の新しい科学と工学の研究領域の発展・融合を促進し、新しい価値を創造する産業技術に展開すると期待されています。
現在、この新しいナノ・マイクロ工学は医療、環境、エネルギーなどに関連する産業と社会、人々の生活に大いに貢献すると期待され、世界中で激しい研究開発競争が繰り広げられています。日本における研究水準は、世界的にも極めて高く欧米諸国と比肩するレベルにありますが、激しい国際競争の中でいち早く社会や人々の生活に役立つ製品を創出し、新しい市場と産業を創成して大きな創業国利益を確保するためには、個々に進められている研究を結集して、大きな研究推進力を生むことが重要です。そこで、全ての研究に共通するナノ・マイクロファブリケーション技術を中核として研究拠点COEを形成するべく、本学と慶應義塾大学、東京工業大学、東京大学の4大学は、昨年3月に「4大学ナノ・マイクロファブリケーションコンソーシアム」を設立し、拠点形成に向けた準備を進めてきました。
この度、本コンソーシアムの活動についての支援が文部科学省からの21年度概算要求が政府原案として認められ、平成21年度より本格的に活動を開始することが決定いたしました。また本年1月、本コンソーシアムは、川崎市と研究教育推進とその環境整備、我が国のものづくりを牽引する技術創出と地域産業界との橋渡しなどについて、連携・協力していくことで合意しており、現在、新しい研究拠点整備の準備を着々と進めております。当面の活動拠点は、川崎市KBIC内にある研究スペースとなりますが、数年内に新川崎駅近くの施設に1万~2万㎡の研究拠点を設け、多くの研究者が活動できる環境を整備する予定です。
私立大学と国立大学、地方自治体と地域産業界が結集するこれまでにないユニークな協力関係によって、それぞれが擁する人、知識、 技術、国際交流のネットワークを統合し、効率的で強力な研究推進体制を作り上げます。本コンソーシアムが世界最強のCOEとし て、さらに優秀な若手研究者達が世界中から集う研究拠点となることが期待されます。