2006年6月16日、学校法人早稲田大学(以下「本学という」)総長および本学理工学術院長宛てに、本学理工学術院A教授による公的研究費の着服等に関する告発文書が届けられました。この告発をうけて6月21日、本学は内部調査を開始することを決定し、本学理事会は6月26日に本件調査委員会を発足させました。
1.調査委員会の結論
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告発者が指摘した公的研究費の着服および還流に関して、調査委員会は、当該教授が公的研究費を着服した事実および公的研究費の還流を職員等に指示した事実を裏付ける客観的証拠を見出すことができませんでした。
しかしながら、当該教授の一連の行為の中には、少なくとも公的研究費に関する架空請求の事実を認識しつつ、本学が是正措置をおこなっているにもかかわらず、その発覚を防ぐために隠蔽工作を行った行為が含まれています。かかる行為は、公的研究費(科学技術振興調整費新興分野人材育成事業、文部科学省大学知的財産本部整備事業)の両事業において不正な使用に主体的に関与したと判断されるものであり、重大な責任があるとせざるを得ません。
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2.関係者の処分
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今次事案は、本学の名誉を傷つけただけではなく、本学の信用を著しく失墜させ、国民の皆様の信頼を損ないました。調査委員会の報告を踏まえて、本学は臨時理事会において当該教授に対して次の処分を決定しました。
| 理工学術院長に対して、当該教授に対する厳正な懲戒処分の手続きに入るよう勧告する。 | |
| 当該教授の本学における公的研究費に関わる全てのプログラムの代表者・分担者から外すとともに、今後10年間は公的研究費の本学教授としての申請およびそれに参画することを認めない。 |
| 発注情報の一元管理、発注書の統一化を促進するために研究者は、ITを活用した発注システムにより物品等の発注を行うこととしました。 | |
| 研究上必要な物品の納品の確認を確実に行うため、発注した商品・数・量・品質を、引渡し時に、検収センターで検品(発注書・納品書・物品との照合)することとしました。 | |
| 検収センターを、学内3箇所(本部、大久保、所沢キャンパス)に開設しました。 | |
| 納品の確認に必ず研究室外の第三者を介在させるため、検収センターに専任職員7名を新たに配置しました。 |
| 学内諸規定や各競争的資金に関連する諸規定に関するマニュアルの策定、講習会の開催、相談窓口の設置等を定めた「早稲田大学コンプライアンス・プログラム」を策定しました。 「早稲田大学コンプライアンス・プログラム」の概要は以下のとおりです。 |
| 研究倫理規定の作成(2006年10月まで) | |
| 研究費に関する「相談窓口」の設置(2007年3月まで) | |
| 公的研究費ハンドブック(第一版)の作成(2007年3月まで) | |
| 研究者からの研究費に関する「誓約書」の提出(2007年4月から) | |
| 大学院に研究倫理の教育プログラムを導入(2008年4月から) |