人間環境科学科

人間を主体とした『環境』を真剣に考える。 そのために、自然環境のみならず、 さまざまな環境と人間の関わりを複合的に見つめていく。

人間が生活し、発達する過程の中ではさまざまな『環境』を必要とします。 それを構成するあらゆる生物の生態、システム、文化、人間、社会、心理や人間行動を学際的、複合領域的に研究します。環境である限りは、必ずコアとなる中心主体が必要です。その周りこそが環境であり、本学科ではその環境を大きく、広く考えます。主体はもちろん人間や人間社会ですが、これは人間中心主義を意味するものではありません。また、環境は空間軸のみならず、時間軸にも延ばして考えることも必要です。例えば、地質学的、考古学的アプローチは過去の人間が環境とどう関わってきたかを理解することに役立つでしょう。

このような広い研究対象をわかりやすく説明するために「生物・環境」、「社会」、「文化」、「心理・行動」という四つの学系(領域)に分けていますが、学生や教員は必ずしもこの枠組みの中にとらわれる必要はありません。どこかの学系を中心に研究してもいいし、横断的に広く勉強しても構いません。入学する学生自らが新しい環境観をもち、教員とともに各分野のすそ野を広げていく努力を通じて、真の人間環境科学が構築されていくことになるでしょう。

人間環境科学科を読み解く3つの学びの特色

多くの専門科目の中から選べる、学べる

学生自らが、環境に関わる多くのテーマから自由に選択し、カリキュラムを作ることができます。もし、文系の入試科目で受験・入学をしたとしても、理系の科目を基礎から学ぶこともできますし、その逆もあります。もちろん、文系科目、理系科目を中心とした履修も可能ですし、それぞれの比率を自分で決めることができます。文理融合の人間環境科学科だからこそ可能な特色です。また、英語だけでなく、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語などの語学科目もそろえています。

問題解決能力をもった人材の育成

多角的・複合的な学びの中から人間環境に関する総合的な知識を身につけ、自ら課題を見い出して解決する能力を持った人材の育成を目指しています。大学院に進学すれば、さらに「人間と環境」の文理融合型の学びと研究を進めていくことも可能です。

フィールドワーク、実施科目の重視

講義を中心とした専門科目だけでなく、体験を重視する『実験調査研究法』や『演習』が必須科目となっています。環境系、社会系、文化系には日本国内、国外に調査地をもって研究する教員がたくさんいますので、フィールドワークを体験することが可能です。一方で、心理学、行動学の実験や調査を学内で行ったり、生物分野では実験室での分析、コンピュータシミュレーションの基礎を学ぶこともできます。 アウトドア派、インドア派のいずれであっても、さまざまな研究手法を学べます。

学系

人間環境科学科は4つの学系(領域)から構成されています。

生物・環境系

人間や動植物がどのようなところで生息しているか、また地球上における資源のネットワークなどから食料・農業・環境問題を研究します。環境生態学、地球環境科学、環境管理学、環境地質学、動物行動生態学、環境経済学、農業経済学などを専門とする教員達が指導にあたります。

社会系

社会学と人類学の領域から社会的環境のさまざまな諸問題を研究していきます。家族社会学、職業社会学、都市社会学、アジア社会論、社会人類学、人口学、環境社会学などを専門とする教員達で構成されています。

文化系

考古学や文化、ことばの側面で環境をとらえ、人と人、人と物の関係を考察していきます。フランス文化社会論、ドイツ地域文化、日本考古学、文化人類学、異文化間教育学、科学史、スペイン地域研究などを専門とする教員達のもとで、さまざまなテーマに取り組みます。

心理・行動系

家や街、家族、地域コミュニティなどを環境としてとらえ、それぞれの中で心や行動がどう形成され変化していくのか、環境科学の立場から環境への能動的な関わりを研究します。動機づけ心理学、発達行動学、環境心理学、建築環境学、建築学などを専門とする教員たちが教鞭をふるいます。