Mahidol Wittayanusorn School(MWITS) Science Fair 2016
および交流活動 レポート
(1月25日(月)~2月3日(水))

 このフェアは、タイで最初の科学教育専門校であり、本校と2005年以来長く交流を続けているMahidol Wittayanusorun Schoolで毎年開催されている世界規模の高校生科学フェアです。本校は一昨年より招待を受けています。今年度は、このフェア参加の後、学校間交流活動をさせてもらえることとなりました。4名の男子(2名1年2名2年)、6名(3名1年3名2年)の女子が参加しました。
 以下にその様子を書きます。


1月25日(月)

9:15 成田空港集合。11:45の便で出国。
18:00 日本の強い冬型気圧配置による季節風により予定より1時間遅れて到着。空港で出迎えを受け、MWITSへ。遅い夕食となったが、夕食時にバディが来てくれ、一挙に学院生のテンションと緊張が高まった。ミーティングの後、プレゼン・ポスターセッションの練習をして、この日は終了。


1月26日(火)

6:30 バディと一緒に朝食。オーストラリア、ドイツの生徒とこのとき知り合う。MWITSは全寮制のため、食事はすべて学食で摂る。14ほどのお店から主食(ご飯、麺)とお惣菜を選ぶシステムになっている。驚いたことにお寿司やデザートのお店まである。学院生はバディに"Spicy, not spicy?"と相談しながら恐る恐る選んでいる。
7:20 朝礼。シンガポールでもそうだが、タイでも毎日の朝礼で必ず国旗を掲揚し国歌を歌い、学校のスローガンを唱える。その後、校長先生の紹介により、学院生一人一人が自己紹介をする機会を得ることができた。事前に練習してきたのか、皆片言のタイ語を交えながら話し、会場の歓声を誘っていた。
8:30 オリエンテーション、キャンパスツアー、図書館の陳列棚には以前に本庄学院から贈られたダルマが陳列されていた。日本からのもう一つの参加校愛知県立半田高校が到着。
13:00 近くのSampran Riversideへ出発。ここはゾウのショーとタイ文化のショーを見ることができる観光地である。学院生は出発前、事前の案内を聞いて、ここに来たらゾウに乗るのが夢だったらしく、そのことを本校担当のPongさんに伝えたところ、便宜をはかってくださった。ヘビとゾウとタイ文化に触れられた貴重な時間となった。オーストラリアやドイツの生徒と既に打ち解けていて、席も一緒に座っているのに驚く。SSHで国際交流が始まった2004年の頃は、このような場でも学院生同士で固まっていたものだが、生徒の国際交流に対する意識が既に変わっていることを感じる。
18:00 半田高校とともに、校長先生の招待夕食会に参加する。伝統的なタイ料理の後、双方の学校から1名ずつ校長先生へお礼のスピーチを行った。本庄学院からは山嵜君が行った。
21:00 ドミトリー到着後、プレゼン班とポスター班は練習。

1月27日(水)

7:00 朝食
9:00~9:45 開会式。参加国紹介のMovie、伝統芸能のパフォーマンスの後、校長先生の開会宣言、模範プレゼンテーションが2本行われた。
11:00~12:00 ポスターセッション。本庄学院は"Analysis of the Difference of Vital Forth between Endemic Shrimp and Alien(在来エビと外来エビの生命力の差の分析)"というテーマで発表を行った。本庄学院のポスターは、場所に恵まれたこともあり、お客さんが多く盛況であった。
13:00~17:00 この間、教員はTeacher Sessionで各校の事例の勉強会。生徒はScience Zone。ポンポン船、ゴム飛行機、ゴム動力の車の3部門に国をシャッフルしてグループが分けられ、それぞれの課題に取り組み、最後に競うという試みである。ただ、やっておしまい、という形になったのが残念であった。優秀者には「どのような点を工夫したか」などのスピーチをさせるともっと教育効果が上がったと思われる。
18:30~21:30 講堂で最初に海外チームのパフォーマンス発表。本庄学院はトリで、浴衣を着て"Origami"を行った。この発表は、本庄学院の国際交流における持ちネタの1つであるが、今回の発表は、担当生徒がよく進行を考え、よく練習を積んだなとわかる、いい発表であった。この後、惑星と太陽系に関する3DMovieを2本見た後、天体に関するビンゴゲームが行われ、盛り上がった。終了後、プレゼン班は練習。

1月28日(木)

7:00 朝食
9:00~12:00 10の分科会に分かれプレゼンテーション。本庄学院は物理部門で"Creating Micro Hydroelectric Generator and Studying its Practicability(超小型水力発電機の開発とその実用性)"の発表を行った。発表は担当の3人が、本庄学院独自の会話型のプレゼンテーションで行った。1つ前までの発表では聴衆が少なかったが、自分たちの番になっていきなり増えたので驚いた。
13:00~15:00 プレゼンテーションの続き。
15:15~16:00 ポスターセッションの続き。
16:30~17:30 閉会式。最初に各校の代表生徒が一人一人このフェアの印象と感謝の気持ちを述べた。本校からは山嵜君がスピーチを行った。フェアのメモリアルMovie、MWITSの生徒によるバンブーダンスの後、プレゼンテーション・ポスターでそれぞれの部門の優秀者が発表された。本庄学院はPhyshics1部門のプレゼンで惜しくも2位であった。ポスターは賞を得ることができなかった。今年は、海外の参加校が少なかったためフェアも2日間とコンパクトであったが、密度とレベルが高く、参加した学院生には大きなインパクトを与えたようであった。

18:00 他の海外チームと一緒に近くのスーパーで買い物タイム。

1月29日(金)

7:00 朝食
8:45 今日は、MWITSが外部に対して公開しているOpen Houseの日(早稲田大学のOpen Campusのようなものか?)。およそ36あまりの講座に対して、お客さんが回るという形で、スタンプラリーの用紙も用意されている。スタンプが18個以上たまるとくじ引きの上、豪華景品がもらえるという仕組みである。すべての講座はMWITSの生徒によって運営されている。学院生もバディと一緒に参加。後でMWITSの教員に聞いたところによると、参加者はなんと75000人!だそうである。受験生の他、近隣の高校生も来ているとのことであった。
15:00~ 三々五々、学院生のホストファミリーが迎えに来る。今日から2泊のホームスティ体験である。

1月31日(日)

 夕方、ホストファミリーに連れられて生徒は三々五々、学校に戻ってくる。皆、楽しかったと興奮気味である。
17:00 吉田学院長が、スワンナプーム空港到着。
20:00 学院長を交えてミーティング

2月1日(月)

07:00 朝食
08:00 The Grand PalaceとEmerald Buddha寺院見学へ向かう。いつものことであるが、大変な人混みである。
14:20~16:00 授業参加。数学・英語・タイ文学・タイ史の授業に分かれて参加。
16:10~ クラブ活動参加。
18:00~20:00 バディ・関係教員スタッフによる本校のためのFarewell Party。学院生は、寸劇仕立ての学校紹介の後、ダンス、MWITSの校歌と早稲田大学校歌を斉唱した。特に、MWITS校歌はタイ語で歌い、MWITS側の喝采を浴びた。最後のMWITS生徒代表と校長先生の挨拶は、気持ちが我々の胸に伝わってくる内容で、胸にこみ上げてくるものがあった。生徒はバディと泣きながら別れを惜しんでいる。
20:30 ミーティング。最後のミーティングなので、全員に参加した感想を述べてもらう。「英語力のなさに悔しい思いをした」「参加者の研究レベルの高さに驚いた」「タイの人より日本文化を知らないことが恥ずかしかった」…。明日から頑張りましょう!「バディやホストファミリーが本当に良くしてくれた」「学校の先生が親切だ」「友達がたくさんできた」…。その経験を大事にしましょう!

2月2日(火)

06:45 朝食
7:45 水上マーケット見学へ出発。
14:00 MWITS到着の後帰り支度。
15:00 出発。バディたちが見送りにドミトリーの前で待機している。涙・涙で離れ難い中、MWITSを後にする。
16:30 空港へ行く途中、大規模ショッピング街のMEGA bANGNAで自由行動。
18:50 空港へ出発。
22:45 離陸

2月3日(水)

06:00 成田空港着。解散。


 このようにして今年のMWITS Science Fair、および初めての試みであるMWITSとの交流活動が終了しました。この間のMWITS側のバディ・ホストファミリー・教員そしてInternational Relations Officeスタッフの皆さんのホスピタリティは素晴らしいものでした。また、ゲストルームの居住環境も素晴らしく、何一つ不足のない生活を送ることができました。この場を借りて心から感謝申し上げます。
 また、学院生諸君も、研究発表以外の場、文化交流やパーティで自分たちで考えながらそのホスピタリティに応えようとしていました。サプライズにするために夜な夜なひそかに練習していた、タイ語で歌ったMWITS校歌はMWITSの生徒教員の皆さんにとっても嬉しかったと思います。
今回の交流が、MWITSとのさらに深く実りのある交流プログラムのスタートとなることを期待しています。