WIAPS アジア太平洋研究センター

研究部会

INDEX

ICTビジネス・政策研究部会
ICT Business and Policy

研究テーマ:情報通信の経済分析、ビジネス戦略および政策評価
Economic Analysis of ICT, Business Strategies and Policy Evaluation

代表者:三友 仁志教授

(1)研究目的
情報通信の経済学的特性と情報化が経済社会環境に与える影響について、学際的な視点に 立ち分析を行うこと、および情報通信を利活用した地域や経済の活性化を理論、実証、実験、 実践のそれぞれにおいて推進することを目的とする.

(2)研究の意義
情報通信は通常の財サービスと異なり、特有の性質を持ち、それゆえ、想像を超えるほど急 速に普及し、また、革命的と言われるほどのインパクトを社会にもたらす.そのメカニズム、 規模などを解明することによって、ICTビジネスや政策立案およびその評価に貢献する。特に、 発展途上国や地理的に不利な地域ではデジタル・ディバイドの存在が顕著であり、またそうし た国や地域にこそ、情報通信を利活用して教育などのサービスを充実させる意義がある。本 研究会では、単に中央における政策立案に参加するだけでなく、地域における実践も目指す 。

(3)運営方法
ネットを活用して定期的なミーティングの場を持つとともに、産業界とも連携して研究調査プロ ジェクトを実施する。これまで、情報通信関連企業や総務省などからプロジェクトを受託してお り、本年度も積極的に獲得を目指す。また、成果を学会などで積極的に公表する。

(4)期待される成果
単にアカデミックな世界だけの研究にとどまらず、広く産業界や官界と連携し、活躍の場をアジ アを中心に海外にも展開することにより、情報通信に関する社会科学的な分析によって、社 会に貢献したい.特に、アジアとの連携として、タイのNational Broadcasting and Telecommunications Commission(NBTC)との共同研究および教育研修などの実施、その他ICT関連共同・連携プロ ジェクトに関する受け皿として機能する。また、ワークショップやセミナー等を開催することによ ってその成果を広く周知する。

PageTop

アジアを取り巻くイスラム問題研究会
Islam in and around Asia

研究テーマ:アジアから見たイスラム圏の経済社会・文化の動向に関する研究
Socio-economic and Cultural Developments in and around Asian Muslim Zone

代表者:北村 歳治教授

(1)研究目的
本研究会は、東アジア・イスラム、中央アジア・イスラム、及び中東・イスラムを念頭に置き、 経済社会・文化の歴史的系譜と地域的特色を踏まえて、イスラム圏の現代的側面に焦点を当てる。 東南アジア等の各地域のイスラムは、周囲の非イスラムとの交流・対立あるいは抗争を通じて、何らかの形で調整を行なっている。 多くの場合、各地域のイスラム分析は、欧米で確立した宗教的かつ民族的な分析モデルを前提に進められる傾向にある。 これを今日のイスラム的な文脈で取り組む場合には、どのようなイスラム社会・経済・文化の姿が現れるだろうか、その探求を目的とする。 この現代的側面には、ICT等の先端技術を使用するイスラムの若い世代の行動分析、教育環境分析、各イスラム地域から発信される情報解析、 イスラム金融の動向把握、文化活動における共同作業等があるが、さらに、中国の動向のキャッチアプ態勢を固めて、 これをクロス・ボーダーのワークショップを通じて相互理解を深め、その成果を印刷物・CD化等の形でまとめていく。

(2)研究の意義
イスラム問題については、過去の歴史的なレガシー・コストが強調される傾向にあるが、 現実のイスラム圏の動きはマレーシア・イスラムに典型的に見られるように今日の科学技術、 社会経済活動あるいは文化活動との調整を求める動きが勢いを増している。 そして、各地のイスラムは相互に影響を及ぼしあっている。 その動向は、新興イスラム社会経済の活発化と人口増に支えられながら、周囲の世界に影響を及ぼしている。 アジア・イスラムの的確な理解と把握は、踝を接する日本にとっても重要な課題である。

(3)運営方法
これまでの海外のイスラム大学等の連絡・提携関係を活かしながら、内外の交流を含め、意 見交換・ワークショップ・研究会等の開催を通じて知見の集積と対外公表を推進する。 なお、2011年度までは、イランに焦点を当てた議論の展開を試みたが、昨今の不穏なイラン 情勢の下で断念せざるを得ず、2012年度はインドネシアに視点を移して活動を展開していき たいと考えている

(4)期待される成果
イスラム圏の今日的な共通性・傾向と地域的差異を具体的なデータ・情報として蓄積する。 この蓄積を踏まえて、その知見を定期刊行物により公開する。 この公開を通じて内外の交流を図る。この交流により、相互理解を深化させる。

PageTop

アジア地域統合研究部会
Global Institute for Asian Regional Integration (GIARI)

研究テーマ:アジア地域統合への展望
Prospects for Asian Regional Integration

代表者:浦田 秀次郎教授

(1)研究目的
文部科学省の大型助成21世紀COE「現代アジア学の創生」(2002- 2007)、グローバルCOE「アジア地域統合のための世界的人材育成拠点」(2007−2011)の 研究成果を継承し、アジア地域統合の研究をよりいっそう深化・発展させていく。

(2)研究の意義
アジア地域統合はデファクトとして進行し、域内での経済協力や文化交流は著しく発展し、環 境問題や大規模自然災害といった問題をめぐるアジア域内の協力も深まりつつある。他方、 政治体制や経済発展の差異や歴史に根差す相互不信等、統合を進める上での阻害要因も 多く、制度としてのアジア地域統合は大幅に立ち遅れている。しかしながら、今後もアジアの 発展にとって、地域協力、地域統合は不可欠であることから、国益を超えた「地域益」の実現 をめざし、グローバルCOEの研究成果、また形成された組織・ネットワークを活用しつつ、研 究をいっそう推進していくものである。

(3)運営方法
グローバルCOEの拠点サブリーダーであった、浦田秀次郎を代表として、プログラムのメン バーを中心に、GIARIのホームページも活用しつつ、メンバーによる研究会の開催、海外講師 の招聘によるセミナー開催等を進めていく。

(4)期待される成果
既存のグローバルCOEの成果を踏まえたうえで、とくに経済分野での研究成果の発展が期待できる。

PageTop

「開発と人権」
Development and Human Rights

研究テーマ:子どもたちの安全保障
Human Security of Children

代表者:勝間 靖教授

(1)研究目的
ミレニアム開発目標をみると,子どもの栄養失調の軽減,5歳未満児死亡率の削減,就学率 の向上といったターゲットや指標が並んでおり,国際開発を「子ども中心」に進めようとする国 際社会における合意がうかがえる.他方,『子どもの権利条約』は,ほぼすべての国連加盟 国に批准された普遍性の高い国際人権規範である.そして,子どもの権利をめぐって,暴力や 搾取からの保護を目指す国際ネットワークが形成されると同時に,開発における人権の主流 化や,開発への人権を基盤としたアプローチが進められている.以上のように,「開発」と「人 権」が交差する場として,子どもをめぐる国際協力を捉えることができる.

(2)研究の意義
子どもの安全保障について,その現状と今後の課題を,学際的なアプローチを通してリビュー することは,これまでの研究において十分になされてこなかった.本研究部会は,研究者だけ でなく,実務家とも交流を深めることによって,国際協力という実践面における最近の動向を 把握していく.

(3)運営方法
研究部会を年に何度か開催し,研究員の間での共同研究を積み重ねていく.この他,実務家 を招いて,報告をしていただくことも計画している.さらに,外部の組織と連携して,年に数回, 公開セミナーを開催することも視野に入れている.

(4)期待される成果
公開セミナーなどについては,そこでの報告や議論をまとめていく.研究部会を中心とした共 同研究については,最終的には研究成果として出版物として公開することを目指す.

PageTop

学際的フィリピン研究部会
Interdisciplinary Philippine Studies Group

研究テーマ:変容するフィリピン社会:学際的アプローチ
Changing Philippine Society: interdisciplinary approaches

代表者:不破 信彦教授

(1)研究目的
本研究会では、フィリピン社会の政治的、経済的、社会的、文化的変容に対して学際的に考 察するフォーラムを恒常的に設けることを目指している。フィリピンを共通のフィールドとする 幅広い学際的研究グループを構成することにより、各参加者が、それぞれの研究課題に対し て専門外の学問分野からの見方に触れることを通じて、個々の学問ディシプリンのもつ様々 な限界を打破してゆくことを目標にする。

(2)研究の意義
フォーカルポイントとなる問題領域は多岐にわたる(たとえば、農村や都市の貧困層の様々な 行動様式、政府の経済政策の決定過程、地方社会における宗教コミュニティー、女性労働の 商品化、等)が、それらのテーマに関して共時的および通時的、そして定性的および定量的な 実証アプローチなどを互いに持ち寄り、議論を重ねる。フィリピン研究者によるそのような試 みは、現場を共有する多様な社会科学者の協業による新たなアジアの地域研究のあり方の 模索という意味で、フィリピン研究の分野を超えて、広く地域研究者に対してもそのインプリケーションを提供できるのではないかと考える。

(3)運営方法
本研究では、メンバーによる研究会議を開催することによって、意見を交換しその結果を、国 際ジャーナルを含む質の高い学術雑誌や書籍、学会報告等といった形で広くその成果を発表 するとともに、学際・学融的観点から新たなフィリピン研究さらにはアジア地域研究のアプローチを模索し、 共同の研究成果とする。研究会以外にもメーリングリストを通じて情報交換、議 論をおこなう。

(4)期待される成果
本研究により、アジアの地域研究の方法論に関して、新しい潮流を生み出すことが期待される 。

PageTop

現代日本社会
Contemporary Japan Research Group

研究テーマ:現代日本社会
Contemporary Japan Research Group

代表者:Glenda S. Roberts教授

(1)研究目的
This group will sponsor and disseminate qualitative social science research related to important topics facing contemporary Japanese society, including such topics as gender relations, ageing, migration, lifecourse innovations, the changing workplace, etc. It will expose us and our students to the latest research being done in this area.

(2)研究の意義
We aim to offer a forum for scholars of the anthropology and sociology of Japan to come together to exchange ideas and collaborate on research related to contemporary Japan. Some of these scholars will be visitors from abroad who are currently in Japan for their research; others will be from among our group members or from other universities in Japan. This study group will also provide opportunities for graduate students at Waseda and other universities in Tokyo to attend lectures on contemporary Japan and to thereby form a network. Hence our intent is multifold: to be a forum for critiquing each others’ work, to be a forum for educating graduate students who attend the symposia, to stimulate discussion and advance ideas related to the study of contemporary Japan, and to become a network linking our research with other organizations studying Japan (such as the DIJ Tokyo)or with other research groups, in Japan or abroad.

(3)運営方法
We will meet at least four times during 2012 to sponsor talks or hold mini-symposiums. Symposiums will be held in either Japanese or English.

(4)期待される成果
We hope this study group, by providing a showcase for the research results of recent scholarship, will further advance qualitative studies on contemporary Japan. We anticipate that this group will foster our efforts in publishing our qualitative research on issues facing Japanese society today.

PageTop

国際移動とシティズンシップ
International Migration and Citizenship

研究テーマ:アジア太平洋地域における国際移動とシティズンシップ研究
International migration and citizenship research in the Asia-Pacific Region

代表者:Gracia Liu-Farrer准教授

(1)研究目的
Objectives: The objective of this research group is to understand the emergent trends of international migration and incorporation. It aims to facilitate research related to citizenship and immigrant identity in an age of globalization.

(2)研究の意義
Significance: The Asia-Pacific region is witnessing unprecedented population movements. People are moving across borders for diverse purposes and varied durations of stay. Not only the traditional migration theories fail to account for the new migration patterns, but transnational and circular movements also render the classic paradigm from migration to settlement inadequate in explaining the varying migration processes. Parallel to the increasingly diverse mobility trends, there is also a tendency among migrants to treat citizenship as an instrument for flexible movements and capital accumulation. Flexible citizenship becomes an immigrant phenomenon. This research group aims to follow the most recent scholarship in the field of migration and citizenship and advance the research related to citizenship consciousness and identity in the Asia-Pacific region.

(3)運営方法
Organization: The research group’s main activities include holding internal workshops and sponsoring public lectures. We will meet as a group 3-4 times a semester, each time discussing a member’s research paper or a particular book or article on emerging migration trends. We will also invite speakers to present their research and carry out group discussions.

(4)期待される成果
Expected outcomes: We expect to utilize our knowledge from the workshops and lectures in our own individual research and writing on migration and citizenship issues. In addition, by inviting speakers and holding discussion sessions, we hope to make GSAPS a node in the migration and citizenship research network in Japan.

PageTop

国際開発協力研究部会
International Cooperation Studies

研究テーマ:国際開発協力とグローバル・サステイナビリティ/社会的能力開発
International Cooperation, Global Sustainability and Social Capacity Development

代表者:松岡 俊二教授

(1)研究目的
国際開発協力研究部会は、グローバル・サステイナビリティ(地球社会の持続性)を実現する ための手段・方法として国際開発協力政策を考える。国際開発協力における効果的かつ効率 的な政策実施を具体化するためには、地域・国家・国際社会などにおける持続可能な社会の ための社会的能力の形成と制度変化が重要であるとの仮説に立脚し、「グローバル・サステ イナビリティの政治経済学」の学術的究明とその体系的理論的構築を目指す。またグローバ ル・サステイナビリティと日本の社会発展の観点から、東日本大震災や福島原発事故の原因 ・復興に関する研究も行う。

(2)研究の意義
21世紀を迎えた人類社会は、温暖化や生物種多様性の減少などの「気候・生態系変動」とい う大きなリスクをどのようにコントロールするのかが問われている(世代間公平)。他方で、世 界には依然として広範な貧困が存在し、先進国と途上国という大きな格差を抱えている(世代 内公平)。こうした「複雑な問題」に対し、「サステイナビリティ・サイエンス」という新たな学問の 樹立を目指し、学際的にアプローチする点に、本研究部会の学術的意義がある。

(3)運営方法
研究部会の運営は、松岡を代表とし、主要なメンバーによる研究打合せを適宜行いつつ、企 画研究会などを開催し、成果をまとめるようにする。

(4)期待される成果
グローバル・サステイナビリティの政治経済学に係わる社会的能力、制度変化、ガバナンス、 参加、正統性、民主主義、効率などの基本的概念の再検討が期待され、同時に、国際開発協 力や環境政策などの公共政策に関する政策提言が期待される。

PageTop

国際関係史部会
International History

研究テーマ:国際関係史の多重的・批判的・学際的展開へむけて
Exploring Multiple, Critical and Interdisciplinary Approaches in International History

代表者:篠原 初枝教授

(1)研究目的
国際関係史は、国家を主たるアクターとする国家間関係の歴史から、近年ではトランスナショ ナル・ヒストリー、グローバル・ヒストリーといった用語の使用が示すように、より多角的な視点 から国際関係をとらえる傾向になってきた。この研究会では、そのような近年の流れを踏まえて、 新たなる視点から国際関係を史的に再構築することをめざす。

(2)研究の意義
広義の国際関係学・国際関係論を学問分野別に分けた上での一分野としての歴史研究にと どまらずに、新たなる視点、たとえば国際組織、文化、規範といったテーマに着目することで、 政治学・社会学・法学をも包摂するような歴史研究の可能性を模索する。また、このように学 際的な歴史研究を展開することで、より立体的な国際関係学への道を開く。

(3)運営方法
研究会を開催し、メンバーの研究発表を促進する。 メンバー間の議論を進め合意を形成した後に、より特定の課題に特化した共同研究を行うこと も考えられる。

(4)期待される成果
上記(2)(3)に記述した学問的意義によりアジア太平洋センターの研究活動に貢献 するとともに、特に若手研究者の研究発展に寄与する。

PageTop

国際教育開発研究部会
Study Group on Education and International Development

研究テーマ:発展途上国における教育開発と国際協力
Educational Development in Developing Countries and International Cooperation

代表者:黒田 一雄教授

(1)研究目的
本研究部会の研究目的は、多様な展開を見せる国際的な教育活動(援助・交流・連携)の全 体像を把握したうえで、国際機関や各国政府の国際教育政策・戦略を、多様な指向性の観点 から分析し、国民国家や国益を基とする教育観と、グローバルな教育開発の成果や国際社会 への公共財の提供を志向する教育観の均衡点を見出すための政策分析のフレームワークを 提示することである。

(2)研究の意義
研究の意義は、多様な国際的な教育活動に対する多様な政策的立場を統合し、分析フレー ムワークを提示しようとする点である。またその際、国際政治学や国際経済学の理論的な枠 組みを活用することによって、国際教育の政策過程に社会科学的・政策科学的な論理性と実 証性を導こうとしていることも本研究の意義である。本研究の結果は、今後の日本の国際教 育政策の策定に貢献するだけでなく、ユネスコ・ユニセフ・世界銀行などの国際機関にも活用 されるよう計画しており、実践的にも大きな意義を有する研究と言える。

(3)運営方法
2011年度−2014年度 文部科学省科学研究費 基盤研究B(研究代表者) 「教育における多 層的グローバルガバナンス形成過程に関する国際共同研究」を活用して以下のことを実施す る。
◇前年度にまとめた結果を、調査報告・研究ノートにする。
◇日本比較教育学会及び国際開発学会においてラウンドテーブルを実施
◇その際、以下の点についてリサーチアシスタントを使って、整理する。
・国際教育援助・交流・連携の量的把握及び、経済援助・貿易・援助との比較
・国際教育援助・交流・連携の組織的枠組みの把握
・国際政治学・国際経済学との理論的検討
・各国政府・国際機関の国際教育政策上の戦略のレビュー
◇昨年度の総括(翌年2月:公開シンポジウム+研究会議)
◇海外調査結果の発表
◇海外研究協力者の招へいと研究発表
◇調査内容・手法を取り巻く問題点、課題に対する議論および解決策の検討

(4)期待される成果
ユネスコ国際教育計画研究所シリーズの翻訳出版(東信堂)の出版を目ざす。

PageTop

CIO・電子政府政策研究部会
Policy Research on CIO and e-Government

研究テーマ:CIO及び電子政府活動に関する国内外の比較政策研究
Policy Research on CIO and e-Government

代表者:小尾 敏夫教授

(1)研究目的
本研究部会は、電子政府推進に一翼を担うCIOの役割について研究し、現在不足しているCIO 人材の育成に努めるものである。さらに、電子政府の利用率向上を目指すためのCIO設置 による効果測定を目指す。本研究部会ではCIO人材の不足が著しい日本において育成モデ ルを構築し、CIO設置による効果測定ならびに評価を主たる目的とする。

(2)研究の意義
社会経済環境やデジタル利活用環境の変化に対処すべく、“電子政府・電子自治体の推進な ど、産業・地域の活性化及び新産業の育成、デジタル基盤の整備を踏まえ、政府が実現すべ きIT施策を模索する昨今、教育・人材面において高度デジタル人材が年間数千人必要である という経済界からの要望がある。諸外国の実例などにも考慮し、関係省庁間で目標を含めた 計画を定め、継続的な人材の育成体制を整えることは、国家政策上必要不可欠な課題となっ ている。本研究部会は、電子政府利用率の向上のための評価モデルを策定する意味において 社会的意義がある研究分野である。

(3)運営方法
私を部会長として、客員専任講師の岩崎尚子に兼任研究員Bに就任して貰い、活動を展開する。

(4)期待される成果
本研究成果として、電子政府構築の利便性と、利用率向上のための指針が構築できる。 電子政府の成功はムリ・ムダを省くのみならず、安全、安心、且つ利便性の高い社会を構築で きる。さらにこうした社会での高齢化対策などの大きな環境変化にも十分対応出来得る研究 成果を挙げたい。

PageTop

太平洋問題調査会研究部会
Research Group of IPR (Institute of Pacific Relations)

研究テーマ:太平洋問題調査会における各国・地域の知識人の活動
Activities of Intellectuals in the Institute of Pacific Relations in members courtiers/regions

代表者:山岡 道男教授

(1)研究目的(2)研究の意義(3)運営方法(4)期待される成果
本部会は、アジア太平洋地域における先駆的な非政府組織(INGO:International Non-Governmental Organization)である太平洋問題調査会 (1925年〜1961年:以下IPR)に焦点を当て、そこで活動した当時の各国・地域の知識人(日本IPR;渋沢栄一、新渡戸稲造、松本重治、高木八尺、 鶴見祐輔等。米国IPR;カーター、ブレイクスリー、ウイルバー、ラティモア、ライシャワー、フェアバンク等。英国IPR;カーティス、 トインビー、ボートン等。カナダIPR:ノーマン、ネルソン等。オーストラリアIPR;エグルストン、ホール、スコット等。ニュージーランドIPR;コンドリフ、ホランド、 ベルショウ等。中国IPR;胡適、何廉、方顕廷、陳達、張伯苓、徐淑希、陳翰笙等。朝鮮IPR;金良洙、宋鎮禹、尹致昊等。 オランダIPR;ブーケ、ダンロップ、モーク等。フィリピンIPR;ベニテス、パルム等)の思想と活動に関して検討することを目的としている。 IPRに関する研究は、日本では既に20年の歴史を有しており、米国、英国、中国、韓国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドへ、 関係者が資料収集のために訪問し、様々な角度から調査・研究が進められている。また、海外においても、米国のハワイ大学のポール・F・フーパー名誉教授、 カナダの北ブリティッシュ・コロンビア大学のローレンツ・T・ウッド元准教授、南フロリダ大学のダージェン・ペン教授、 オーストラリアのオーストラリア国立大学の赤見友子准教授、韓国の浦項工科大学の高王延杰教授などの国際的ネットワークの下に、国際会議での報告や共同研究が展開している。 その調査研究活動の一環として、今回は、各国・地域におけるIPR関係者の著名人に焦点を当てて研究を進めことで、 アジア太平洋学の源流としてのIPRの役割を明らかにすると同時に、冷戦の終わった現時点において、その先駆的役割を再評価することを目指している。

PageTop

東アジアと日本研究部会
East Asia and Japan

研究テーマ:東アジアと日本<第二次大戦以前 >
East Asia and Japan<Before WWU >

代表者:小林英夫教授

(1)研究目的
第二次世界大戦以前の日本と東アジアの経済関係を中心に{東亜共同体}形成の可能性と その具体的動きを検討する。

(2)研究の意義
現在盛んに議論されている{東アジア共同体}の歴史的淵源と今日までの継続性を論ずるこ とで、現在の歴史的位置を明確にする。

(3)運営方法
原則年2回のシンポジュウムを開催して、日本・韓国・中国の研究者と共同討論を実施する。

(4)期待される成果
2013年を期してシンポジュウムを開催してその成果を世に問う。
上記の課題は、ここ数年本部会で追及してきた課題ではあるが、以降2年間の間で、 これまでの研究成果を集約したシンポジュウムを行いたいと考えている。

PageTop

東アジア広域史研究部会
East Asian Broader Regional History

研究テーマ:東アジア広域史構築の可能性
The possibility for East Asian Broader Regional History

代表者:平川 幸子助教

(1)研究目的
本研究会の目的は、一国の外交史、二国間関係史、また従来の国家主体の国際関係史の枠では捉えきれない国際的現象を、 地域史、広域史の観点から改めて捉え直すことである。また、冷戦後、グローバル化が進むにつれ、 多種多様な国家の差異を乗り越えて浮かび上がってきた「アジア」という地域に対して、長期的スパンでの歴史的理解を目指す。 今日のアジアでは、経済社会領域でのデファクトな地域化現象が指摘される。一方、政治外交領域でも地域協力や地域主義への動きが、 ヨーロッパとは違った形で展開している。そのようなアジアを、歴史的な経路依存性から理解するには、 新たなパラダイムやアプローチに依拠しなければ不十分なことも多い。アジア広域をめぐる政治経済、 文化、思想など多面的な現象を理解する学際的方法と、ダイナミックかつ実証的な歴史研究が必要である。 研究対象としては、アジアの地域秩序の変容、通商や情報、知識などの国境を越えた非国家主体のネットワーク、 地域主義や共同体論の思想の拡散、などを扱うことを想定している。

(2)研究の意義
研究代表者は、編者として出版した『歴史の中のアジア地域統合』(勁草書房、2012年)にお いて、「アジア地域統合史」の視座を提示した。また、現代中国研究所次世代研究会にも参加 し、『二つの「戦後」秩序と中国』(WICCS, 2010年)『東アジア地域の立体像と中国』(WICCS, 2011年)など、新たな歴史的視座に挑戦している。今回は、この二種類の共同研究成果を協 働させ、アプローチを突き合わせることで、一層、研究を普遍化させる意義がある。メンバーも 、アジア広域の複数国間の国際事象を検討できる若手専門家を集めた。

(3)運営方法
1〜2か月に1回の研究会を開催し、メンバー間で発表と討論を行う。

(4)期待される成果
2012年度中にメンバーは、それぞれの個別論文を学術誌に発表する。また、学会において部 会案の企画申請を検討する。共同研究成果の単行本の出版機会を追求する。

PageTop

東アジア地域研究部会
East Asian Regional Integration; National Integration and Nationalism

研究テーマ:東アジア地域統合:国益とナショナリズム
East Asian Regional Integration and Nationalism

代表者:林 華生教授

(1)研究目的
2008年度から開始した5年間にわたる中期テーマ「東アジア共同体形成に向けて:課題、目 的とその将来」における3年度(継続)アイテム「世界経済の動揺と日本・中国・インド経済発 展」を実施する。

(2)研究の意義
2008年度は世界エネルギー市場の激変の中、東アジアの経済発展のアキレス腱であるエネ ルギー資源確保と環境問題を鋭意研究し発表したので、2009年度においては世界同時不況 の中、発展する中国・インド経済の域内外に与える影響(経済、通貨・金融、貿易投資、安全 保障、環境リスク)を中心に研究し、地域安定回復のための条件を探ることとした。2011年度 においては2008年秋米国発金融危機が日本・中国・インドに与えた影響とこれらの国々の経 済対策と効果を分析考察し、さらに2011年における米国・EU債務危機の実態と日中を中心と する新興工業国に及ぼす影響を究明した。

(3)運営方法
日本・中国・インドなどのアジア太平洋諸国の諸問題(経済、通貨金融、安全保障、環境、貿易・投資リスク)を研究するため、1−2ヶ月に1回程度の頻度で研究部会を開催し、内外の産官学の専門家・学者研究者を招いてレクチャーとディスカッションを行い、報告書にまとめる。御参考に、2010年度においては、主に以下の研究会を開催した。
1. 谷口誠(桜美林大学北東アジア総合研究所特別顧問)「震災後の日本の復興と東アジアの地域協力」、2011年6月16日
3. Prof. Euston Quah(Nanyang Technological University) 「How to Balance the Pursuit of Economic Growth and Yet Protect The Environment: Asian Dilemma」,27-6-2011
3. Ambassador Wu Zheng Long (National Committee for Pacific Economic Cooperation ) 「Global and Regional Economic Cooperation: China’s Approach 」, 11-7-2011
4. 高見澤学 (財団法人日中経済協会企画調査部課長) 「中国における労働問題と日系企業」,2011年7月14日
5. 田中哲二(国士舘大学客員教授)「中央アジア・コーカサスの現状と日本の立場」−経済協力・上海協力機構問題 経済協力・上海協力機構問題を中心して、2011 年9月30日
6. 岡田充(桜美林大学非常勤講師)「両岸関係と08効果」、2011年12月15日

(4)期待される成果
2010年3月には「日中印の真価を問うー世界経済危機をめぐってー」(林華生、浜勝彦、澁谷 祐編著、白帝社出版)を刊行した。2011年5月には「転機に立つ中国―経済発展・法整備と日 系企業」(林華生編著、蒼蒼社)を出版した。また同じく2012年5月には「東亜政治経済論(Eas t Asian Political Economics)(林華生著、北京世界知識出版社)出版した。

PageTop

東南アジア大陸部現代史研究部会
Modern History in the Mainland South East Asia

研究テーマ:稲垣満次郎初代駐シャム公使時代の日本タイ関係
Japan-Thai Relationship in the age of Minister Inagaki Manjiro, the First Japanese Minister to Siam

代表者:村嶋 英治教授

(1)研究目的
本研究部会は、東南アジア大陸部に位置するタイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマー地域の近現代の政治、 経済、文化、社会を研究対象とする。加えて、この地域内およびこの地域と地域外(例えば日本、中国、他のアセアン諸国) との諸関係、交流をも取り扱う。本年度は、近代日本の初代駐シャム公使である稲垣満次郎(1861-1908)時代の日タイ関係を中心とした、 シャムの対外関係を明らかにすることを目的とする。稲垣は、1897年5月から1905年12月までシャムに公使として在勤した。 昨年度は、稲垣満次郎の外交官としての個人的資質に焦点をあてたが、本年度は、フランスの植民地に陥る可能性の最も高かった、 危機の時代のシャムの対外関係の中で、タイ指導者にとって対日関係がもった意味を明らかにしたい。 また、これとの関連で、1890年代にタイを訪問した稲垣以外の日本人の諸活動も極力明らかにしたい。

(2)研究の意義
このテーマは、一見陳腐にも見えるが、既存研究では日タイ両方に存在する膨大な一次資料 を利用した研究は存在しない。また、この種の研究は、日本語、タイ語両資料を縦横に利用で きることが不可欠であるが、本研究メンバーの多くはタイ地域研究者として両資料の使用に習 熟している。本研究は日本外交史、タイ政治史に多くの新事実、新しい見方を提示できるので 、研究上の意義は大きなものがあると考える。

(3)運営方法
メンバーおよび関連専門家を報告者とする研究会を、できるだけ多数回、開催する。

(4)期待される成果
メンバーはそれぞれの専門の分野で調査を実施し、その研究成果を論文等の形式で、『アジ ア太平洋討究』(早稲田大学アジア太平洋研究センター紀要)等にて公表する。この外に、研 究成果が纏まった場合は、リサーチ・シリーズへの応募も考えたい。

PageTop

日本・アジア関係研究部会
Study Group on the Japan-Asian Relations

研究テーマ:東アジア近現代史と日本
Japan and East Asia in Modern History

代表者:後藤 乾一教授

(1)研究目的
前年同様、明治後期から現代までの日本と東アジア(東南アジアを含む)の政治・経済・文化 関係を踏まえながら、各メンバーの専門領域に沿った研究を報告しあい共通の理解を構築する。

(2)研究の意義
2010−2011年にかけ全10巻からなる『岩波講座東アジア近現代通史』が公刊された事が象 徴するように、関係学界の中で今日の諸問題を歴史的文脈との関連で理解する事の必要性 が合意されている。東アジア・東南アジアの地域専門家を網羅した本研究グループも学際的 な観点からそれぞれの個別課題を究明し、テーマの全体像を描き出す事に意義を求める。

(3)運営方法
年間5―6回の定例研究会を開催するとともに、随時来校する他大学、諸外国の研究者との アドホックな研究会を開催する。とりわけ12月に予定している国際シンポジウム「東ティモール 独立10周年―その現状と展望―」(国際交流基金等の助成)に向けて臨時の会合を設定する 機会が増えてくると思われる。

(4)期待される成果
本年度を研究部会の最終年度とするので、個別研究の発表にとどまらず何らかの形で紀要 での特集号編集、あるいは外部出版社からの学術書としての刊行を視野に入れつつ議論を 進めたい。なお本年夏には、センター資料シリーズの一環としてかねてから翻訳を進めてきた 戦前期最初のインドネシア留学生故マフユディン・ガウス氏の回想録を出版することになってい る。

PageTop

比較教育研究部会
Research Group on Comparative Education

研究テーマ:アジア太平洋地域における教育と学び
Education and Learning in Asia-Pacific Region

代表者:鴨川 明子助教

(1)研究目的(2)研究の意義
2008年、文部科学省は「留学生30万人計画」を発表した。この計画が実施されることによって、日本の大学において今後ますます留学生数の増加が予想される。特に、中国、韓国、台湾、 タイ、マレーシア、インドネシア等から、日本に来る留学生数は年々増加している。アジア太平洋諸国では教育や人材育成に力を入れる気運が高まり、留学生の送り出し国から受け入れ国へと変貌を遂げようとする国もある。 本研究では、アジア太平洋地域において、留学を中心とする移動経験を持つ児童・生徒・学生のアイデンティティが、どのように形成され/変容するかを実証的に比較することを目的とする。 まず、アジア太平洋諸国の教育に及ぼす宗主国の教育政策や制度の影響に関する歴史的分析、高等教育の国際化、「アジア共同体」の構築、留学生政策と留学生移動などの現状分析など、マクロ的観点からの研究の蓄積を踏まえる。 次に、留学生本人の「学び」やキャリア形成などのミクロ的観点からの全体像の把握に重点を置く。 最後に、アジア太平洋地域に共通(相違)する最新の教育課題を政策的・理論的に精査し、今後の留学生政策や外国人児童・生徒の問題への示唆を提供する。

(3)運営方法
アジア太平洋地域と旧宗主国を対象とする比較教育学研究者、地域研究者を中心に集い、 定期的に会合を開催する。主として、以下の3点について調査・分析する。
A)アジア太平洋諸国の教育制度・政策への宗主国(イギリス・オランダ・日本等)の影響−歴史資料の収集と分析、 アンダーソン『比較の亡霊』ほか読書会開
B)高等教育の国際化、留学生政策、高大接続制度の最新動向の把握と事例の収
C)政策分析・理論構築に向けた比較教育学方法論と目的論に関する意見交換

(4)期待される成果
A)教育と移動に関する資料の体系化、ホームページ上での公開
http://www.aiu.ac.jp/~yamazaki/RGCE/rgce.html
B)留学生のアイデンティティ形成について、その全体像のモデル化と留学生のニーズに見合 う留学生政策への示唆の提供
C)国内外の関連学会で共同発表、関連学術誌および『アジア討究』への投稿

PageTop

予防外交研究部会
Preventive Diplomacy

研究テーマ:国際社会に於ける人道介入の正当性
The Legitimacy of Humanitarian Intervention in International Society

代表者:川村 享夫教授

(1)研究目的(2)研究の意義
2012年度は、昨年度の研究成果を踏まえた上で国際社会に於ける人道的介入の正当性のテーマを引き続き取り上げていきたい。 また、部会の会員の中から最近の中近東情勢で見られる独裁制から民主主義体制に移行する中で混乱を事前に収拾するため、 人道的観点からの予防外交の分野で積極的に関われる事例を選び出し、それらを研究課題として検討していきたい。 人道的介入の正当性については冷戦終結後の国際社会の主要な関心事であるが、多くの論点が展開され未だ国際的合意成されていないのが現状だ。 当研究部会では引き続き世界の国際政治学会や国際法学会、また国際機関で議論されているテーマを各研究員が持ち寄ることで、 引き続き人道的介入の正当性について議論を重ねていきたい。

(3)運営方法
事務局体制を強化し、関連分野で研究する学生の中から、事務局長を選任し、各研究員との 連絡を密にしながら定的な会合を図り、研究成果を上げていく予定である。

(4)期待される成果
アジア太平洋研究センターから出される出版物の『アジア太平洋討究』やその他の出版物に も、研究成果を発表していく予定である。

PageTop