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プロジェクト研究(Language of Instruction : English or Japanese)
東南アジアの文化遺産と開発
今日文化遺産を利用した開発現象が世界いたるところで見られる。特に観光開発が国の収入を上げる即効薬のように考えている発展途上国でこの現象が顕著である。これに火をつけたのは、やはりユネスコの世界遺産であったと考えられる。1972年の世界遺産条約制定後今日まで、800以上の世界遺産が認定され、さらに最近では無形世界遺産の登録も毎年行われ、それらを求めて観光客が殺到している現状である。世界遺産は今や「世界が認定する観光のブランド」となり、それを持つこと、増やすことは地域の、また国家の収入を増大させる点で大きな利点になるとして、今や各国が戦略的に遺産探しを行い、世界遺産登録を競い合っているような状態となっている。
しかし、こうした現象の陰で、さまざまな問題が生じていることが報告されている。その問題は、単に経済的、あるは社会的という問題ばかりでなく、人々のエスニシティの問題、尊厳の問題、宗教的な問題等幅広い問題を含み、極めて複合化したものとなっている。つまり、そこにみられる問題は、文化の問題に関連したものであるといえる。よって、こうした問題を見据えて、解決策を見出してゆくためには、文化人類学的な知識が欠かせない。そこで、本プロジェクト研究の主目的は、まず文化人類学的視点を身につけ、そこから現在の現象としての文化遺産と開発の問題を考えてゆくことである。

