国際経済開発(修士課程)/開発経済分析(博士後期課程)
本プロジェクト研究では、ある程度の経済理論および計量経済学的手法の訓練を受けた人を対象として、発展途上国の(広い意味での)貧困問題に対して経済学の手法で接近することを基本とします。「貧困」とは、様々な経済的(又は、社会的、政治的)制約のため、人々が持って生まれた潜在能力を生かして主体的に(あるいは、経済的に自立した)人生を全うすることが出来ない状況だと考えられます。家計が貧しいことによる栄養失調や教育機会の欠如、各種インフラの不足による就労機会の不足、家計内でのジェンダー格差、土地所有の偏在のために多くの人々が自ら農地を耕作できないこと(或いはその他の農業生産に必要な運転資金や投入物の不足)、自然災害に対する脆弱性、等はそのごく一例といえます。
経済学に限らず、一般に社会科学を学ぶことは、そのような制約を除去する方向で社会を変革するための一つの手段と考えられます。本プロジェクト研究では、取り扱うテーマや対象とする国や地域については特に限定はしない代わりに、選んだテーマに対して、経済学の理論枠組みを応用して、定量的な手法で接近することを一応の基本とします。そのため、大学学部中級レベル以上のミクロ経済学理論を習得していること、および統計分析の経験を持つことが重要となります。(なお、博士後期課程では、大学院レベルのミクロ経済学理論の習得および計量経済分析(回帰分析等)の経験が必須。)これには、私自身の比較優位が主にそのような接近法にあることに加え、分析手法面でプロジェクト研究参加者の間に一定の統一性を持たせることで、参加者間相互の学習効果を高める狙いがあります。
作成論文は英語または日本語としますが、参加者間の議論は英語を基本に進める予定です。
教科書、参考文献
第一回目以降、受講者の関心テーマなどに合わせて、参考文献(英語)を必要に応じて指定します。
備考
本年度新規開講科目のため、授業計画などについては、受講者の経済学の予備知識や将来目標等に合わせて適宜調整・変更することがありうるので、その点につきあらかじめご了承を願います。