商学研究科長 辻山 栄子
大学院商学研究科は、わが国の私立大学商学部としては最も長い歴史を持つ早稲田大学商学部をベースに、1920年に創設されました。その後、今からおよそ60年前の1951年に、現行の大学院制度となりました。
1904年に創設された早稲田大学商科(商学部の前身)の初代商科長を務めた天野為之先生は、「国際的に活躍できる、経済知識に裏付けられたビジネスマンの育成」を目指しましたが、商学研究科もまさにその考え方を創設当初より受け継ぎ、研究者の養成、高度専門職業人の養成を、主な2つの目標として掲げてきました。商学研究科では、他の多くの大学・学部ではまだ大学院教育への関心が薄かった時代から、いち早く欧米流の大学院教育を取り入れて、充実したカリキュラム、優秀な教授陣、整った施設、行き届いた学生サービス、積極的な留学生受け入れなどの面で、日本の大学院をリードしてきました。この半世紀余りの間に、さまざまな領域においてめざましく活躍し、指導的な役割を果たしてきた数多くの優れた人材を輩出しています。
商学研究科には、「商学専攻」と「ビジネス専攻」の2つの専攻科が設置されています。
まず、「商学専攻」には、修士課程と博士後期課程が置かれ、商学全般の教育・研究を行っております。商学部と直結した、いわゆる2階建て大学院にあたりますが、単に歴史と伝統に寄りかかることなく、絶えず改善・改革の努力を続けています。たとえば、2009年度より、推薦入学者を対象として、修士年限を1年半とした学部・修士5年修了プログラムが動き出しました。また、2010年度からは、修士課程カリキュラムの改変・充実、修士課程入学試験の2回実施、他学部生推薦入試制度などが行われています。さらに、博士後期課程の充実と博士学位取得の促進を図り、研究指導体制の強化、博士学位申請論文の提出ルールの簡素化・明確化に努める等、研究者養成プログラムの充実をはかっています。
次に「ビジネス専攻(早稲田大学ビジネススクール)」は、2007年に新たに専門職課程として設置されたものです。この専攻は、【1】MBA全日制コース、【2】MBA夜間主コース、【3】MOT夜間主コースの3コースからなり、経営管理の専門家・将来の経営管理層の育成を、主な目的としています。さらに、南洋工科大学とのダブル・ディグリープログラム、種々のエグゼクティブ・プログラムなども有しており、今では、日本を代表する総合ビジネススクールへと発展し、アジアでも有数のビジネススクールとして高く評価されています。
このように、研究と教育に輝かしい伝統と実績を併せ持つ早稲田大学大学院商学研究科において、充実した大学院生活を送ることができることは、皆様のこれからの人生において、誇りと心の支えを与えてくれることと思います。ぜひ、商学研究科という場を活用して、将来に役立つ力を存分に蓄えて下さい。