早稲田大学理工学術院 基幹理工学部トップページへ戻る 早稲田大学理工学術院 基幹理工学部トップページへ戻る


基幹理工学部長からのご挨拶

基幹理工学部長 河合素直

科学技術は種々の意味で人類の可能性を大きく広げると同時に、いわゆる豊かな社会の実現に大きく貢献してきたことは、誰しもが認めるところです。しかしながら、その反動として地球環境問題をはじめとする負の遺産に直面することになりました。この結果、科学技術はこの課題を背負いつつ、大量生産・大量消費・大量廃棄型社会から持続可能な社会の実現に向けて大きく舵を取らなければならない時代を迎えています。いま、科学技術は新たな変革の時代を迎えているのです。
 このような状況の中で、科学技術に関する幅広い基礎知識と、人文・社会科学系の知を含む幅広い教養を備え、将来への洞察力を持ちつつ新しい時代を切り拓く人材の育成が、いま求められています。本基幹理工学部は、新しい教育システムのもとに時代が要請するこのような人材の育成を目指しているのです。
 ここで一例を挙げてみましょう。京都議定書の発効にともなって地球温暖化に対する対策として炭酸ガス排出量の削減が大きな課題となっており、自動車に対してもその対策が求められています(わが国の炭酸ガス排出量の約1/4を運輸部門が占めているという驚くべき事実があります)。こうなると、モータリゼーションを社会科学の観点から考え直すと同時に、新しい環境対応科学技術の登場が期待されることになります。それが、燃料電池車であり、その間の過渡期に対応するものがエンジンと電気モータを併用するハイブリッドカーなのです。こうなると、自動車技術もかつてのエンジンを中心とする機械工学が中心であった時代から、電気工学をはじめとするさまざまな専門分野の総合としての分野に大きな変化を遂げることになるのです。この例からもお分かりいただけるように、科学技術の専門分野が時代の流れとともに大きく変化しているのです。ですから、変革していく時代に十分対応できる能力を大学時代に涵養することがいま最も求められているのです。
 当基幹理工学部では「一括入試」を採用し、大学へ入学してからの1年間は科学技術の基礎を学部共通のカリキュラムでじっくり学び、その上でゆっくり自分の進むべき専門分野を考えていただくことにしています。ですから、1学年では、人文・社会科学の素養の上に科学技術の基幹となる数学をはじめとする理工系の基礎をきちんと修得することに重点が置かれています。そして、2学年からは理工系の基礎をもとに各専門分野あるいは新しい学問領域に取り組む能力を涵養することに重点が置かれることになります。さらに、大学院基幹理工学研究科では学部・大学院修士課程一貫教育に基づく教育が展開され、大学院修了後は社会でつねに時代を先導しうる研究開発能力を持つ人材として、新しい時代を切り拓き、世界で活躍することが期待されるのです。
 皆さんは、無限の可能性を秘めています。是非、基幹理工学部でその可能性を十分に磨き、新しい時代に挑戦して下さい。

基幹理工学部の教育・研究領域の図

先頭へ戻る