Graduate School of Japanese Applied Linguistics早稲田大学 大学院日本語教育研究科

About the School

日研について

Features

日研の特色

1)日研の目指すこと

現代社会は人々が国境を越えて移動し、さまざまな言葉に出会い、共に学んだり、仕事をしたりする機会が日常化しています。それは、日本だけではなく、世界各地で出現している現象です。その結果、多様な背景を持つ人々がさまざまな場面で交流し、さまざまな方法により互いにコミュニケーションをとることが、私たちの共通の課題となっています。

そのような21世紀の現代社会において、日研が目指すのは、

  • 日本語教育学に関する知見と実践力を学ぶことにより、コミュニケーションを通じて相互理解と相互尊重を深める人材を育成します。
  • その人材は、「教室で日本語を教える」日本語教師に限らず、国内外の多様な現場で、日研で学んだ知見や実践力を踏まえて、広く社会作りに貢献できる人材を含みます。
  • そのような持続可能性を持つ「日本語教育実践者」を世界各地に輩出します。

2)日研で、どんなことが学べるのか

日本語教育に関する、幅広い最新の情報と新しい知見が学べます。上記の21世紀の社会状況を踏まえて、「人とことばと社会」を視点に、次のように多様な課題を考えます。

  • 日本語は世界のどこで、どのように使用されているか。
  • 「日本語を使う人」や「日本語を学ぶ人」には、どのような人がいるか。
  • 「教えること」と「学ぶこと」には、どのような関係があるか。
  • 言語教育としての「日本語教育」の特徴は何か。
  • 「ことばを学ぶ」とは、どういう営みなのか。
  • 日本語教育は、社会の中でどのような役割を果たすか(参考:『公共日本語教育学—社会をつくる日本語教育』2017年、くろしお出版)

3)どんなカリキュラムか:理論と実践の統合

  • 日研のカリキュラムは、「理論科目」「実践研究」「演習」の3つの柱で構成されています。
  • 「理論科目」では、「言語」「教育/学習」「社会」の3領域について、理論と実践の統合を目指した多彩な科目群が開講されています。
  • 「実践研究」では、早稲田大学日本語教育研究センター等における学内での実践研究や、学外の日本語教育関連機関における実践研究を行い、その振り返りと課題についてディスカッションします。また、海外協定大学における実践の機会もあります。コースⅡ(現職社会人コース)に在籍する場合は、2年次の所属機関での実践を「実践研究」の単位として認定します。
  • 「演習」では、理論科目や実践研究で学んだことと、さらに幅広い先行研究をレビューしながら、課題を掘り下げていきます。
  • 各研究室では、そのような議論の他に、各自の「研究の進捗状況の発表」や「文献講読」「研究発表の準備」「論文作成の検討」など、先輩、後輩の区別なく、活発な協議を行います。

これらを通じて、日本語教育学の理論科目と実践研究の統合を図り、演習を通じて、新たな日本語教育学を創出しています。

 

*早稲田大学日本語教育研究センター・・・早稲田大学には約90カ国から約5000人の留学生が在籍しています。そのうち約半数がこのセンターで日本語クラスを受講しています。センターには日本語クラスとして「総合科目群」「テーマ科目群」の多様なクラスを、週に600コマ以上提供しています。それらのクラスは約200人の日本語教師が運営しており、その約半数が日研修了生です。詳しくは、以下のURLを参照ください。

日本語教育研究センターHP: https://www.waseda.jp/inst/cjl/

 

4)日研には、どんな人が入学しているのか

日研には、国内外から多様な人が入学しています。

・ 例えば、学部を卒業したばかりの人、一度就職した後大学院を目指す人、海外の大学を卒業した人、日本国内外の日本語学校や大学等で日本語を教えている人、公立・私立学校や各種学校、官公庁などに勤務している人など、学部での専攻、社会人経験、母語、国籍など、多様な人が入学しています。

・  よって、クラスの議論は多岐にわたり、常に刺激に満ちており、多様な学びが生まれます。これも日研の特色です。

・また、これまでの専門が必ずしも日本語教育学や日本語学等といったものである必要はなく、様々なバックグランドを有する方が集まり、日々学びを深めています。

5)日本語教育学のフィールド

・日本語教育は魅力的なフィールドの学です。

・そのフィールド、つまり実践の場が数多く用意されています。例えば、早稲田大学日本語教育研究センターの日本語クラスのTAやボランティア、日研のオンデマンド講座のメンターなどがあります。さらに、在学生が修了生と共に学ぶフィールドもあります。また、在学中に海外協定大学へ派遣され、日本語教育の実践を積むこともできますし、海外の教育機関でインターンシップに参加することもできます。

<実践フィールドの実例>

・「夜間中学」

・看護・介護の日本語教育実践

・目黒区の公立学校での日本語指導員

・三重県鈴鹿市の教育委員会・教員との交流

・神奈川県の県立愛川高校、私立白鵬女子高校での日本語教育実践

・早稲田高校、早稲田高等学院の高校留学生への日本語教育実践

・豪州ヴィクトリア州メルボルンの中等教育学校「メルボルン・グラマー・スクール」へ日本語アシスタントとして派遣  (休止中)

6)実践交流の場

日研には、研究室や学年を越えて、自らの実践や研究について意見や情報を交換しあえる様々な場所や機会があります。例えば、日研生が自由に意見交流をする「日研ひろば」や、修士論文・博士論文の進め方や書き方を学ぶ「論文作成セミナー」、修了生の先輩を招いて話を聞く「日研キャリア・セミナー −ようこそ先輩−」、さらに研究発表や実践交流をする「早稲田大学日本語教育学会」をはじめ多種多様な研究会や学会が毎期、行われています。多くの学会や研究会は学外にも開いていますので、学内外の実践者と交流できます。

また、日研は学内の他の箇所とも連携をとり、日本語教育と関連する実践を展開しています。例えば、日研と強い結びつきがある早稲田大学日本語教育研究センターとの間では、教員同士の共同研究や協働実践も盛んに行われています。日研生はセンター内の「わせだ日本語サポート」やアドバイジングに関する勉強会に参加できます。またグローバル・エデュケーション・センターの「ライティング・センター」でも、多くの日研生がチューターを務めています。

7)世界で活躍する日研修了生

2001年に設立された日研は、すでに修士課程修了生を700名以上、博士課程修了生を70名以上輩出しています。

日研修了生は、たとえ教授経験がなくても、修士課程修了と同時に早稲田大学日本語教育研究センターのインストラクターとして勤務することができます(採用面接に合格することが必要です)。これまでも、多くの日研修了生や博士後期課程の在学生が採用されています。また、国内外の大学や教育機関で教えている修了生もいます。さらに、国際交流基金やJICAの派遣で、世界各地に派遣され活躍する人も多数います。さらに、日本各地の地域や小中学校、行政機関(官公庁や教育委員会等)で、日本語教育学の知見を発揮して活躍している人もいます。また、日本語教育以外の職域の上場企業や一般企業に就職する人もいます。

いずれも、日研で学んだ日本語教育学の知見と実践力を存分に発揮して活躍しています。世界各地で、社会発展に貢献する日本語教育学を日常生活で実践しているのです。

世界で活躍する日研修了生については、以下のURLを参照ください。

WaNJaL(早稲田大学日本語教育ネットワーク): http://wanjal.gsjal.jp/

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