早稲田大学第二文学部表現・芸術系専修機関誌『GRAMINEES/グラミネ』
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グラミネ文学賞 作品応募 インタビュー 寄稿文
いとうせいこう氏 角田光代氏 若木未生氏
∵グラミネ文学賞寄稿文B
■若木未生氏 - 小説を書く人へ -

<プロフィール>
1968年12月2日、埼玉県生まれ。ライトノベル作家。早稲田大学文学部中退。1989年、早稲田大学文学部在籍中に『AGE』で第13回コバルト・ノベル大賞佳作入選。同年、『ハイスクール・オーラバスター』で単行本デビュー。主に『Cobalt』で活躍中。『小説すばる』にも不定期にて短編やエッセイを掲載している。『ハイスクール・オーラバスター』、『オーラバスター・インテグラル』は、初代挿画担当の杜真琴により漫画化されている。


- 集英社コバルト文庫『ハイスクール・オーラバスター』シリーズで、主に10代を中心に人気の若木未生さんに、文学賞に対する考えを綴って頂きました。

 現在の日本には、文学賞ならば、たくさんある。なぜ私たちにはそんなに文学賞が必要なのだろう? 私自身は、あまり文学賞を信用していません。しょせんは人間がわがままに選ぶものだし、版元やスポンサーの思惑もあります。ひとつの賞で罵られた作家が、もうひとつの賞で大歓迎をうけるケースもままありますが、どちらの賞がより正しいというものでもないのです。(小説ってものに「正しい」基準なんてないでしょう?)
 文学賞が「優れた小説/劣った小説」の選別をおこないうるとは、私は思いません。さまざまな場で、その場にとっての「必要/不要」の判断が為されている。賞をめざす若い人々には、そう考えてほしいのです。
 どういうことかというと、ひとつやふたつの賞の結果くらいでは、何もわからんよという話です。門前払いをくらっても、弱腰にならず、ずうずうしく、あんたの作品を書きつづけてくれという話です。
 世に出るべき小説は、世に出るのです。カフカが焼き捨ててくれと言った原稿だって、いまだに我々に読まれているのだから。私は文学賞を信じていないと言いましたが、文学賞が大いなる出会いのチャンスであることは確信しています。人間が、愛しい作品に出会い、それを世に出そうとする執念。文学史は、その奇妙な執念によって紡がれてきたのだと思います。
 出会わなければ愛も始まらないので、とじこもってないで書いて送って出会ってしまえ。
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