|
●査読審査の基本方針
a. 早稲田大学文化人類学会は、学会誌『文化人類学研究』に掲載される論考が、学術研究として高い水準を保つために査読審査を行う。また、審査の運営に関しては、編集委員会がその責を負う。
b. 審査の公正性の点から1篇の論考に2名以上の査読者を依頼し、寄せられた「査読結果」および「講評」の内容を編集委員会で比較・検討した後に、「講評」および「編集委員会意見」(以下、講評等)を、審査結果として執筆者に送付する形式をとる。なお、審査の信頼性を高めるため、原則として査読者の氏名は学会誌の各巻末に掲載するが、各原稿の担当者を特定しようとする問い合わせには一切応じない。
c. 審査の結果により、講評等に基づく修正、原稿種目(論文、研究ノート、書評論文、ブック・レビュー)の変更、もしくは修正後の再審査を求める場合がある。また、再審査によって内容・形式が一定の水準にいたらないと判定された場合は、掲載を否とする。
d. 講評等の作成目的は、対象となる論考と執筆者の研究のさらなる発展を支援することにある。したがって、その論旨をより明確に説得力のあるものにし、また、原稿種目に適した高い水準の内容・形式を備えられるような観点から行う。
e. 講評等は、まず論考の評価できる点を示し、次いで問題点や理解が困難な点があれば、それを指摘する構成とする。問題点を記す場合には、印象的で漠然とした批判を避け、どの箇所がどのように問題なのかを明示し、執筆者が容易に改稿にとりくめるよう配慮する。より具体的には、執筆者の意図に沿った立場から論考全体を検討したうえで、下記「審査における留意事項」の各項目をもとに修正方法・改善策を提案し、参照すべき文献・先行研究等があれば書誌情報を併記するように努める。
●審査における留意事項
a. 問題設定と方法の対応
a-1:問題の設定や研究方法・研究対象の選定が、文化人類学の研究として妥当であるか。
a-2:問題の設定や研究方法・研究対象の選定は、説得力があるか。
a-3:題名が内容に対して適切であるか。
a-4:本誌の読者(文化人類学の研究者)が必ずしもその論文・研究ノートが扱う問題や地域の専門家であるとは限らないことに、十分配慮しているか。
b. 先行研究に対する独創性
b-1:関連する先行研究を十分にふまえているか。
b-2:文化人類学の分野に関して価値のある新しい知見を含んでいるか。
b-3:未発表の原著としてオリジナリティがあるか。
c. 論旨の展開と構成
c-1:論旨の展開に矛盾や飛躍はないか。
c-2:章・節の構成や順番は適切か。
c-3:全体または部分的な量に過不足はないか。
c-4:分析方法や分析視角は明確にされているか。
c-5:分析用語が正確に用いられ、民俗概念と分析概念は適切に区別されているか。
c-6:分析は適切に行われているか。
c-7:結論は、はじめの問題設定に答えるものとなっているか。
d. 資料と解釈の妥当性
d-1:調査方法やデータ数、あるいはデータの質は適切であるか。
d-2:扱われている資料に信頼性はあるか。
d-3:情報提供者のプライバシーは保護されているか。
d-4:資料の解釈が一面的にならず妥当性があるか。
e. 表現と形式の適切性
e-1:明晰な文章になっているか。
e-2:特殊な用語や表現などが正確かつ十分に説明・訳出されているか。
e-3:文章の引用方法や注・文献の付け方は適切か。
e-4:誤字・脱字や表記の不統一はないか。
e-5:地図や見取り図は、縮尺や方位などを正しく付しているか。
e-6:図や表は、見やすく適切な表現・大きさとなっているか。
e-7:本学会誌の「投稿規定及び執筆要項」を厳守しているか。
f. 本学会誌との適合性
f-1:『文化人類学研究』に掲載するにあたって、内容や主題、叙述法が適切かどうか。
f-2:もし不適切であれば、他にふさわしい審査・発表の媒体があるかどうか。
|