私たちの暮らしを形づくる、エネルギー、住居、移動・交通、健康、食料の各領域において、急速な発展・普及を続けるICTの適用が進み、そのスマート化が進展しています。各領域は本来、人を中心に連携することで、活力ある社会をサポートし得るものですが、これまでの研究は、しばしば個々の領域の中で進められてきました。
我々、スマート社会技術融合研究機構では、これらの5領域における早稲田大学教授陣の研究・知見を結集・統合、領域間で相互に連携する12の研究所によるプラットフォームを構築しています。
さらに、産学連携の組織としてスマート社会技術推進協議会、スマート社会技術研究会を設立、こうした研究プラットフォームでの活動を通して、開発技術の社会への実装を進め、変革をリードし続けます。
スマート社会技術融合研究機構では、「人」が交流し「技術」を開花させる「場」の形成を通して、社会が求める優れた成果の実現を目指します。そのため、スマート社会技術推進協議会、スマート社会技術研究会の会員メンバーとともに以下の活動を進めています。(2023年度)
また、経済産業省のエネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス検討会(ERAB検討会)と連携するERABフォーラムの設立・開催、国家プロジェクトの推進、個別企業との共同研究など、幅広く活動しています。
さらに、研究所間の連携を強化し、企業メンバーと研究所間の連携をより活発に行える環境の整備に取り組んでいます。
建物そのものの性能に加え、HEMS、MEMS、BEMSなど建物に応じたエネルギーマネジメントシステムを組み合わせ、住環境の最適制御を進めます。
照明機器・空間機器等の制御を行う際、光環境(光生物学的アプローチ)、生理学的アプローチ、生体リズム(時間生物学的アプローチ)を活用することで、快適・健康な生活環境の実現を目指します。
環境調和性に優れた電動車両(ハイブリッド自動車、電気自動車/プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車、など)と、スマートグリッドなどのインフラ技術との協調を通して、物流と蓄電機能の最適化を目指します。
農業、電力、食生活などのデータベースを構築して、食とエネルギーの需給体制と相互関係について包括的に検証するとともに、消費者の行動や健康などとの関係の解明を進めます。
グローバルな標準規格に準拠した情報通信システムを駆使し、デマンドレスポンス(ネガワット取引)の実現など電力システムの高度化を進めます。