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早稲田大学大学院会計研究科長小林 啓孝 -YOSHITAKA KOBAYASHI- 新しい時代を切り開いていく会計専門家を養成したい。
略歴 » 1970年立教大学経済学部卒業。1975年一橋大学大学院商学研究科博士課程単位取得。 1991年博士(商学)慶應義塾大学。明治学院大学専任講師等を経て1987年慶應義塾大学商学部助教授。1990年慶應義塾大学商学部教授。2005年早稲田大学教授。
メッセージ
企業と企業を取り巻く環境がものすごい勢いで変化しています。IR(Investor Relations)活動を行っている企業が珍しかった時代からIRは当たり前の時代になりました。大企業に就職した人の転職が珍しかった時代から様々な機会やキャリア・アップを目指しての転職が当たり前の時代になりました。M&A(Merger and Acquisition)と言えばせいぜい経営困難に陥った企業の救済合併が見られる程度という時代からMBO(Management Buyout),ファンドによる買収,敵対的買収など多様なM&Aが戦略的観点等から行われる時代になりました。米・欧の企業を主要な競争相手と考えていればよい時代から中国・韓国など世界の広い範囲の企業を競争相手として経営を行っていかなければならない時代になりました。
企業をめぐる価値観も変化し,揺らいでいます。IR軽視に代表される株主軽視,従業員重視の風潮から株式会社は株主のものであり株主価値の上昇こそ企業が目指すべきものという風潮への変化が見られました。そして,今は株式会社を株主のものであると言い切ることへの疑問が呈されるようになってきています。また,一方で会社をめぐる不正経理等の不祥事も後を絶ちません。
これらの変化に対応して商法の相次ぐ改正や会社法,金融商品取引法が制定されました。また,企業経営をめぐる不確実性やリスクの増大,IT(Information Technology)の進展,ファイナンス研究の進展等に伴って,新しいテクニックやマネジメント・ツールが次々と生まれてきています。
皆さんはこういった時代に生きていかなければなりません。会計を目指したとしても狭い領域だけを勉強していればよいという時代ではないのです。幅広く総合的な知識を身につけるとともにここだけは絶対に人には負けないという深い知識が必要になっています。加えて,単に知識があるだけでなく,それらを総合して自ら問題を設定し,解決していく能力がないと自分で満足のいく仕事ができないという時代になっています。
早稲田大学には,「会計」の古い伝統があります。この伝統に加え,時代の要請に応える優秀な教授陣を新たに迎え,当研究科は発足しました。優秀な教授陣と学生,そして当研究科の修了生から形成される将来にわたるネットワークが早稲田大学会計研究科の強みだと考えます。当研究科を目指す皆さんが新しい時代を切り開いていくことを期待しています。

